日本大学危機管理学部教授 鈴木秀洋/協力 工藤奈美
【目次】(青字が今回掲載分) 第1回 剣太からのバトン─時間は当事者の気持ちを軽くしない 第2回 剣太事件概観─剣太誕生・事件当日・部活・被害者として 第3回 学校・行政対応のまずさ(1) ─危機管理学・行政法学・被害者学の視点から 第4回 学校・行政対応のまずさ(2) ─事故調査委員会・教員の処分 【緊急特報】裁判記録は魂の記録である 第5回 損害賠償請求事件(大分地裁) ─最初の闘い・地裁判決の法的位置付け 第6回 第1回口頭弁論に臨む遺族の気持ち(大分地裁) 第7回 大分地裁口頭弁論と立証活動 第8回 遺族にとっての進行協議期日 第9回 妹から剣兄へ。母から剣君へ 第10回 剣太14回目の命日から15回目の命日までの間 第11回(予定) 証人尋問 第12回(予定) 第一審判決 第13回(予定) 損害賠償請求上訴事件 第14回(予定) 刑事告訴・検察審査会 第15回(予定) 裁判を終えて 第16回(予定) 新たなステージ(剣太はみんなの心の中に) |
1 剣太事件執筆中断に至る心情分析〔筆者〕
(1)連載中断
2023年8月(第9回)から今回(第10回)の連載まで1年間中断することになった。
「剣太事件を社会に広く知ってもらうことが次の命を守ることにつながる」と確信している筆者にとって、なぜ1年もの間、連載が中断したのか、その間どんな思いでいたのか、振り返ってみたい。
足跡