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2023.04.25 議員活動

第7回 口頭弁論と立証活動(大分地裁)

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【甲27】「体育の授業中発症した労作性熱射病の1例(道南医学会誌35巻(H12)所収)」
 [熱射病の予後は高体温の持続時間に左右されるということ]
【甲28】「『熱中症における中枢神経傷害』と題する文献(日本災害医学会会誌45巻8号所収)」
 [熱射病は様々な全身合併症を生じ得るため、脳保持の視点からも早期より徹底したクーリングが大切であるとされていること]
【甲29】「『熱射病の2症例』と題する文献(臨床麻酔12巻11号(1988)所収)」
 [熱射病の治療としては急速な体温正常化が重要とされていること、特に42度以上の高体温であっても早期に適切な治療が行われれば回復させ得るとされていること]
【甲30】「『熱中症』と題する文献(救急医学23巻10号(1999)所収)」
 [熱射病では超急性期(発症1~2時間)の初期治療が患者の予後を決めるとされていること]
【甲31】「『熱中症による中枢神経系後遺症』と題する文献(日本救急医学会雑誌(JJAAM)(2011)所収)」
 [冷却に関する時間的要因は後遺症発生に有用な因子であること]
【甲32】「陳述書(工藤風音)」
 [剣道場内での経緯。剣太が倒れたときの位置関係でどういうやり取りがあったかについての陳述。①練習後半の[打つ側4]対[元立ち(2)4]の打ち込み練習中に1人10回以上、剣太だけさらに5、6回やらされ、そのとき被告顧問がパイプ椅子を剣太の方に投げつけたこと、被告顧問が剣太の喉下部をたたき、ずれた面を直そうとする剣太を被告顧問が突き飛ばすか蹴るかして剣太が壁にぶつかったこと、②[打つ側5]対[元立ち3]の打ち込み練習で10回ぐらい、部員Aの気分が悪くなり抜けたこと、③[打つ側6]対[元立ち2]の打ち込み練習で20回ぐらい、部員Bの気分が悪くなり一度抜けたこと、顧問が合格とした者は抜けていき、④元立ち1人で3人残ったが、剣太以外は合格し、剣太は1人で面打ちを20分ぐらいやらされ、「もう無理です」といってもやめさせてもらえず、⑤竹刀を落としても気づかず、⑥剣太が被告顧問に胴を蹴られて2回倒れ、最後に立ち上がった剣太はフラフラと入り口に向かって歩き、⑦さらに戻るようにフラフラして壁にぶつかって倒れた事実]
【甲33】「報告書(原告ら代理人弁護士作成)」
 [竹田市の気温よりも竹田高校剣道場内の気温の方が常に高いこと(最高で6.3度も高かったこと)、風音が事件直後の温度計を見たとき36度と述べていること(甲20)の信用性が高いこと]
【甲34-1~3】「救急出場記録表(竹田消防署)」
 [竹田高校剣道部が毎年実施している夏合宿で、部員が熱中症で病院に運び込まれる事態が起きていたこと、被告副顧問が剣道部に関与していた時期に竹田高校剣道部で熱中症が生じていたこと]
【甲35】「工藤風音陳述書」
 [被告顧問が剣太と風音の頭部を木刀のツバ部分で12発ほど殴った事実、両名の頭部はミミズ腫れのようになった事実。剣太の太股に15㎝ほどのミミズ腫れがあり、被告顧問にやられた事実。平成21(2009)年8月夏合宿で被告顧問が風音に「昨年、剣太は合宿で倒れたらしいな」と発言していた事実。被告顧問は剣太が熱中症になったことを知っていた事実。被告顧問はアレルギー性鼻炎の風音が口で呼吸していただけなのに、ふざけているとしてビンタしてくるなど感情的な人物であった事実。事件当日、風音も熱中症の症状が出ていた事実]
【甲36】「工藤英士陳述書」
 [剣太進学前(平成20(2008)年正月)の竹田高校剣道部の練習で、被告副顧問が押し倒した部員を押さえ込む姿を目撃した事実。同年大分国体終了後、保護者会後の懇親会の席で被告副顧問の方から剣太が夏合宿で熱中症のため倒れたことを確認してきた事実。日頃から被告顧問が剣太を前蹴りするなど暴力を振るっていたことを目撃していた事実。原告英士さんが被告顧問に剣太が夏合宿で熱中症のため倒れたことがあることを伝えていた事実。被告顧問が剣太らを木刀のツバでたたいたり、太股がミミズ腫れになるぐらいたたいたりしていた事実。事件当日おがた病院での医師とのやり取り。被告顧問は病院で電気毛布がかけられたと陳述しているが(原告英士さんが見る限り)、その事実がなかったこと。被告副顧問が通夜の席で顧問(が剣太をしごくこと)を止め切れなかった旨発言した事実。(風通しの観点で)剣道部の練習中、更衣室の戸は開いていなかった事実。被告顧問は前任高校時代にも竹刀等のツバで生徒の頭部をたたいたり、パイプ椅子で生徒を殴ったり、先輩に後輩のけがをしているところを攻めさせたり、左手を踏ませたりして、生徒が退部し登校できなくなるまで追い込む等していた事実]
【甲37-1~4】「剣太の使用していた携帯電話」
 [事件当日の朝、先輩から練習後に会おうと誘われたメールに対して、剣太は「ありがとうございます。ですが今、先生がぶち切れている状況で…今日はわからないです」と返信していた事実]
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剣太の携帯。日常的に顧問から暴行等があったことが分かる(メールの相手もこの送信のみで理解)

鈴木秀洋(日本大学危機管理学部教授)

この記事の著者

鈴木秀洋(日本大学危機管理学部教授)

日本大学大学院危機管理学研究科教授兼日本大学危機管理学部教授。元文京区子ども家庭支援センター所長、男女協働課長、危機管理課長、総務課課長補佐、特別区法務部等歴任。都道府県、市区町村での審議会委員多数。法務博士(専門職)。保育士。著書に『自治体職員のための行政救済実務ハンドブック 改訂版』(第一法規、2021年)、『行政法の羅針盤』(成文堂、2020年)、『子を、親を、児童虐待から救う』(公職研、2019年)、『虐待・ⅮⅤ・性差別・災害等から市民を守る社会的弱者にしない自治体法務』(第一法規、2021年)等。

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