議会・行政当局の二人三脚による条例、事業検討の取組み
平成28年2月に市長から、「私としてもユニバーサル就労の推進は喫緊の課題だと思います。しかし、『まず計画をつくって』では、事業着手がさらに次の年度以降に遅れます。それより議会と行政当局で協働して事業案を練っていきませんか?」という、願ってもない「逆提案」があり、議連も直ちに検討に入りました。
「当局が『すぐ動けるような事業案を』というなら、議連としてはユニバーサル就労の基本的な考え方を整理し、事業が動きやすくなる条例をつくることが必要では?」との意見が出され、平成28年度の議連の活動を「(仮)ユニバーサル就労推進条例案の策定」と「モデル事業案の策定」の2本柱としました。
議連の中に「条例検討チーム」と「事業検討チーム」を設け、行政当局が設置した「ユニバーサル就労促進検討委員会」(正副委員長は2人の副市長)と定期的に意見交換、協議をしながら検討を進めてきました。
条例案については、議連側の「思い」が先行しがちな文案を、行政当局とも協議しながら条例案に仕上げました。
事業案については、すぐに取り組むべき平成29年度からの事業、それ以降の事業に分けて検討、とりまとめを行ってきました。
この事業案は、ぎりぎりになってしまいましたが、予算編成の最後に間に合うよう、議連として平成28年12月に市長に提案したところです。
また条例案については、平成28年11月に全会派から選出された委員で構成する「富士市ユニバーサル就労の推進に関する条例検討委員会」を議会に設置し、議員有志による非公式な組織であった議連の案を議会の正式な条例案として検討することになりました。
この案をもとに平成28年12月から平成29年1月にかけてパブリックコメントを行ったところ、同時期に行われていた他のパブリックコメント案件と比べても、多くの意見をいただきました。このことからも、ユニバーサル就労に対する市民の皆さんの注目の高さがうかがえました。
市民の皆さんからは、条例を歓迎する声と、具体的な取組みを求める意見が多くありました。こうした意見には、想定している事業案の内容等を説明しながら回答させていただいたところです。
そして平成29年度2月議会。初日に条例案が議員提案の形で上程され、可決・成立。事業についても、「ユニバーサル就労推進事業費」として4,198万3,000円が平成29年度に予算化されることになりました。