地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2017.04.10 政策研究

全国初のユニバーサル就労推進条例を議員提案で制定~働きたくても働くことができない全ての人が仕事に従事できる地域社会を目指して~

LINEで送る

条例提案に至ったきっかけ~議員連盟の結成と活動開始~

(1)「親の会」をはじめとする市民の皆さんからの要望と議員連盟の結成
 平成26年11月に、障害を持つお子さんをお持ちの「ユニバーサル就労を拡げる親の会」の皆さんが、市長に1万9,386筆の署名を添えて「ユニバーサル就労に積極的な企業の誘致及び支援を求める要望書」を提出しました。
 これに立ち会った何人かの議員から、「親の会」の皆さんの思いを何とか応援できないだろうかとの話が持ち上がりました。
 当時のあるベテラン議員(平成27年4月で引退)が「会派を超えて『議員連盟』を立ち上げて研究してみてはどうだろうか」と各会派の1~2期目の若手議員に声をかけ、発起人会を組織しました。
 その後、「まずは、市内の障害者就労支援の実態把握から取り組もう」との考えで平成27年2月に「富士市議会ユニバーサル就労推進議員連盟」(以下「議連」という)が発足しました。
 平成27年4月の選挙後、改めて議連への参加を募ったところ、32人中30人の議員に参加いただけることになりました。

(2)議連の活動と市長への提案
 平成27年度は、議連内でグループに分かれ、市内外の障害者就労支援施設、企業、関係行政機関等を訪問し、十数か所の現場をヒアリングしました。
 ヒアリング後、「各支援施設は頑張っているが、就労受入先の企業情報が共有されていない」、「企業は、障害のあるなしでなく、戦力になる人材を求めている」等の意見が複数の議員から報告されました。
 また、いわゆる障害を持つ方だけでなく、引きこもりだった若者、一度企業を退職した女性・高齢者等、一般的に企業では雇用が難しい人たちに、仕事を適切に切り分けながら上手に働いてもらっている企業もありました。
 議連としては、改めて「働きたくても働きにくい状況にある人たち」が多くいることを感じ、広い意味での「ユニバーサル就労」の重要性を再認識した次第です。
 こうした調査を踏まえ、平成27年11月に総合的な見地から「ユニバーサル就労促進計画の策定」に取り組むよう市長に提案しました。

議連による調査の後、市長に対してユニバーサル就労につき提案を行った。議連による調査の後、市長に対してユニバーサル就労につき提案を行った。

 11月に提案したのは、「次年度(平成28年度)に、計画策定の予算を確保していただきたい」との思いがあったからです。

この記事の著者

影山正直(富士市議会議長)/小池智明(富士市議会議員・ユニバーサル就労推進議員連盟会長)

Copyright © DAI-ICHI HOKI co.ltd. All Rights Reserved.

印刷する

今日は何の日?

2024年 517

ゾルゲ事件(昭和17年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る