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2023.02.27 議会運営

第15回 「議会報告会(住民との意見交換会)」を議会からの「政策サイクル」の起点に ~「議会報告会あるある」を「ワールドカフェ」が変える~

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「対話」により新しい議会と住民との関係性を創る

 今、地方議会には、制度や仕組みの導入といった形式的な改革ではなく、住民福祉の向上、実質的な成果を出すことが求められている。従来の執行部の監視、評価だけではなく、議会自らが積極的に政策立案、政策提言することで、住民に「我々の生活は変わった」と実感してもらうことである。
 そのためには、議会報告会で「住民との対話」を行い、政策のタネを拾い上げる。その政策のタネを、議員間討議、「議員同士の対話」により政策に練り上げていく。「対話」により住民の意見を起点に政策につなげる、議会からの「政策サイクル」を回していく必要がある。
 また、「対話」の効果は、相手の意味付けを確認することで自分の認知が広がり、腹落ち、納得感が得られ「主体性」が生まれること。新たな気づき、関係性が立ち上がり「創造性」が発揮されること。その結果として、「情熱」が湧き上がり前向きな行動が起きることである。
 議会報告会を、議会の説明責任を果たす場、住民意見を聴取する場としてだけではなく、住民の「主体性」、「創造性」、「情熱」を解放する場にしたい。その結果、協調的な地域の課題解決が可能になり、地域に変化が起きる。それが、新しい議会と住民との関係性のあり方である。
 

 

佐藤淳(青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員)

この記事の著者

佐藤淳(青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員)

青森大学社会学部教授、早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員。 1968年青森県十和田市生まれ。早稲田大学商学部卒業後、さくら銀行(現三井住友銀行)入行。法人部門を中心に12年間勤務後退職。日本社会事業大学大学院福祉マネジメント研究科修了、社会福祉士。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。マニフェスト型選挙、地方自治体の組織開発、地方議会改革、市民協働のまちづくり、シチズンシップ教育のテーマで研究と実践を行う。 共著に「スピード開票実践マニュアル」(ぎょうせい)、「点描~変わりゆく現代社会」(ぎょうせい)、「あなたにもできる議会改革」(第一法規)、「実践学校模擬選挙マニュアル」(ぎょうせい)、「議会改革実践マニュアル」(第一法規)等。

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