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2016.04.25 議員活動

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自分たちの議員活動を、議会での活動を、議員それぞれが有権者とつながりをつくって情報を共有することが、議会活動そのものの活性化につながる

 “女性議員を増やさなければ”と、近年誰もがそう思っているのではないでしょうか。でも、こうして3期を迎えた私自身が、一生懸命にまちづくりに関わりながら活動している若い知人に「やってみましょうよ」と声をかけることには、正直少し抵抗を感じています。都市部の環境ではそうではないかもしれませんが、斜里町議会には、役場を定年退職されて議員となる方、政党推薦で何期も続けられる方、既得権益を守ろうとするような方が多く、小さな地方町村では「しがらみ」を抱える社会がまだ存続していると感じています。私自身が、まちづくりという市民活動の立場でフットワークよく動いていたときに比べ、議会の中では、動きにくさを感じることもありました。何てことのない議会のしがらみなのでしょうが、実際に中に身を置くとその締め付けを感じることがあるのも事実です。
 それでも、生きやすく、暮らしやすい、生活しやすい、誰もが当たり前に求めることを、町という自治体の中で、その実現のために動くのが議員の役割です。そのシンプルな立ち位置を基軸に動けるのは、やはり女性なのかもしれません。組織の決定には意に沿わなくても従う、そんな群れずにはいられない男性社会の代表のような議員を議会でも見てきました。そして、女性議員が増えていかなくてはならない最も大きな理由は、地方議会には多様な意見や視点が必要ということだと思います。現在のように男女比率の偏りすぎた社会は、未熟です。
 これまで、現状の町村議会の、なかなか風通しがよくならず、見えにくい、知りにくい、そして改革がされているようで変わっていない、よくいわれる「何をやっているのか分からない議会」の愚痴を書いてきました。でも、確実に変わってきてはいるのです。それぞれ見ている方向は一致せずとも、地方議員は、地方議会は、「変わろう」としています。どんなことを議会としてやっているのか、ずいぶんと情報公開はされ、広報活動もしっかりとされるようになってきました。それでもマスメディアや住民からは、いつまでも変わらない、こんなはずではないと思われがちなのは、なぜでしょう?
 今後、斜里町のような地方の小さな自治体の議会が、本来あるべき役割を担う活動ができるようにするためには、全国で流行のように実施されている議会改革を声高に語り、他所の事例を照会しても、あまり意味がないように思えます。分かりやすく、自分たちの議員活動を、議会での活動を、議員それぞれが有権者とつながりをつくって情報を共有することが、議会活動そのものの活性化につながるのだと思います。変わらなくてはならないのは、議会以上に議員個人だと思います。

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