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2023.03.10

市民協働による橋のセルフメンテナンスモデル ─福島県平田村を例に─

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(3)行政区ごとの橋のセルフメンテナンスの体制構築
 住民による橋のセルフメンテナンスの体制を構築する際、村の中に新たな点検団体を結成したり、新たな点検日を設けたりすることは、住民の負担が大きく、果たして継続性が保たれるのかという懸念があった。そこで、今ある村の団体、行事の中に橋のセルフメンテナンスを付随させる手法を考えた。各行政区長が主導となり、毎年4月~11月にかけて、道路愛護活動や河川クリーンアップ活動が行われていることが分かった。行政区単位であれば村内全域をカバーでき、道路や河川のごみ拾いや草刈りといった活動を既に行っているため、橋の清掃を付随しても大きな負担にならない。これらの行事に橋の簡易点検と橋の歯磨き活動を付随することを役場に提案した。
 村の催しで一人ひとりに説明したり、リーフレットを配布する等の地道な活動を行いつつ、試行を繰り返しながら、2018年度に全行政区で住民によるセルフメンテナンスが実現した(図4)。現在も住民が安全に活動できる村内の橋梁全てで活動が行われている。
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出典:浅野和香奈=岩城一郎「住民主導型橋梁セルフメンテナンスモデルの構築から展開まで」建設マネジメント技術2021年8月号
図4 住民が提出した簡易橋梁点検チェックシートと点検記録簿

この記事の著者

株式会社アイ・エス・エス/日本大学工学部客員研究員 浅野和香奈 / 日本大学工学部教授 岩城一郎

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