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2019.02.25 政策研究

「議員の役割を果たして」 ─大槌町旧役場庁舎問題から見る議会の役割─

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解体予算案、可否同数で議長裁決

 「おおづちの未来と命を考える会」は2018年2月13日、旧庁舎解体に熟慮を求める請願書を町と議会に提出しましたが、町は2週間後に却下。髙橋代表は、「町長の考えは微動だにしなかった。(予算審議する)議員の責任は大きい」と訴えました。
 3月議会最終日の3月15日。会が提出した請願は、議長を除く議員12人の賛否が可否同数となりましたが、議長裁決で不採択に。解体予算案も同様に、議長裁決で可決されました。可否同数の場合は通常、まだ議決するに至っていないと判断し、議長が否決することが多いようです。しかも、小松則明議長は以前、「可否同数なら否決する」と周囲に語っていましたが、平野町長が強く望む解体にかじを切りました。

Ooduchi_ph05 議長裁決で解体にかじを切った小松則明議長=2018年3月15日

解体工事の一時停止は「執行権の侵害」?

 「おおづちの未来と命を考える会」は6月11日、旧庁舎解体工事差止めを求める仮処分を盛岡地裁に申請。ここで、やっと議会が動き出しました。3月議会で解体予算案に反対した6議員のうち5議員は6月21日、解体工事の一時停止を議題とする臨時会を開くよう、平野町長に要請しました。
 5議員は、「住民任せにする前に、議員としてやるべきことがあったのではないか」と反省。「3月議会後は状況が変わった。司法判断を待つとともに、震災検証などを町に求めたい」と述べました。その一方で、臨時会の招集については、「執行権の侵害ではないか」と指摘する議員もいたといいます。
 また、同日には、法で定められた県への事前届けをせずに解体工事に着手していたことが新聞報道で発覚。発がん性物質アスベストの調査結果が出る前に着工していたことも分かり、町は解体作業を中断しました。

Ooduchi_ph06 平野町長(右)に臨時会の開催を要請する議員=2018年6月21日

菊池由貴子(大槌新聞社)

この記事の著者

菊池由貴子(大槌新聞社)

1974年岩手県大槌町生まれ。岩手大学農学部獣医学科在学中に大病を患い、やむなく中退。東日本大震災の経験から、全国紙でも県紙でもない「市町村新聞」の必要性を痛感。2012年6月30日大槌新聞を創刊し、2016年4月一般社団法人大槌新聞社を設立。取材から執筆、編集、事務経理や広告受付までを一人でこなす。大槌新聞は町外にも発送可。電子データでの購読もできる。詳細は大槌新聞社HP(http://www.otsuchishimbun.com)。

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