@giinnaviが1周年を迎えました!
昨年3月、本誌のウェブマガジン化とともに本格稼働した公式ツイッターアカウント「@giinnavi」。タイムラインに刻々と流れるのは、議員の言葉や日常、各地の議会の動き、家庭や地域のワンシーン、そして議員の何十倍、何百倍もの市民が見守る様子や、炎上する様子。それは140字に切り取られた議員のリアルタイムの記録でした。編集部では、議員の実像をそのまま伝えてみようと、連日あらゆる党、あらゆる地域の議員のつぶやきをリツイートすることにしました。この1年で、その数は3万2,000、フォロワーは1,600余に。あるときバックナンバー記事を紹介したところ、一晩で1万以上のインプレッションがカウントされたときには素直に驚くとともに、「力のある情報」は、人と人を「つなげる」ことができると確信しました。
今回の座談会は、このビッグデータの中から、編集部が特に気になる発信を続ける議員にお集まりいただきました。すると、皆さんにはある共通点があったのです――。
【参加者】左から
〇黒川滋さん(朝霞市議会議員(埼玉) 2期)
〇鷹羽登久子さん(大府市議会議員(愛知) 3期)
〇半田伸明さん(三鷹市議会議員(東京) 4期)
「無風」「無投票」に石を投げたら
――皆さん、本日は3月議会でお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。今回の企画は、①多選議員で、②ツイッターを単なる「選挙対策」以上に利用し、③つぶやきの中に「政策」が見える、そんな議員にお集まりいただきました。地域も経歴もばらばらな3人の皆さんには、実はある共通点があったのです。
その共通点とは、「議会内少数派」ということ。日々の議会で向かい風にさらされながらも、選挙になると各人の「政策」に支持者が確実についている。外から見えにくい、地方政治の密室に、SNSを武器に風穴を開ける議員の存在に、「自治」や「選挙」の未来の姿が示されているのではないか。そこで、本日はツイッターの小さな窓から見えてきた「地方政治」のリアルについて、本音で語っていただきたいと思います。
まず、外から見ていた「政治」と、現場で見た「政治」にどんなギャップがあったか、お聞かせください。
鷹羽 初めの頃、「大人のいじめ?」と思うようなことがいろいろありました。これでは子どものいじめはなくならないはずです。今はそうではないですが、当時は徹底して疎外されました。誰の紹介も推薦も受けずいきなり手を挙げた、議員のネットワークにもともとかかっていなかった人間がそこにいることが、受け入れられなかったのかな。
今になって分かるのですが、地方議会は素性の知れない人間に対しては拒絶反応を持つのですね。正直にいえば、当時の私は議会というものに具体的なイメージすら持っていなかった。典型的無関心市民でした。たまたま「今回の選挙は無投票になりそうだ」と聞いて、それが権力の中にいる人たちの「談合」のように見えたので、そこに石を「ポチャン」と投げたいと思って出馬しました。無投票といわれていたくらいですから、誰かが手を挙げれば予定調和の人たちがたまげるだろう。私にしてみれば、それだけで最初の目標は達成したと思っていました。
ただ議会の外からでは、談合だ何だといくら騒いでも始まらないので、議会では市民の一般的な感覚と議会が、どれだけかい離しているのか検証しようと思っていました。
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