議会・行政と連携して実現へ
本構想を実現するためには、今後も行政に依存せず、NPOとして市民主体で地道に活動していくことが大切である。しかし、本構想は行政計画ではないため、実現のための法令、予算、人員の担保はない。したがって、当研究所だけで本構想の24本のプロジェクト(政策提言)を実現することは困難であると考えている。
湘南全域の構想という大きなビジョンを実現するためには、やはり、議会・行政との連携・協働は不可欠である。具体的には、本構想の理念や政策アイデアを積極的に提案することによって、湘南各市町の首長マニフェスト、議員マニフェスト、議会マニフェストへ一部でも取り入れてもらい、それが結果的に行政の「総合計画」に反映されれば幸いである。
なお、2014年度からは、当研究所ではプロジェクトのひとつである「日本初!ブルーフラッグ※の国際認証取得」の活動に集中的に取り組んでいる。今後、本プロジェクトで議会・行政・企業・市民の連携を実現させるため、各種マニフェストへの反映を提案していきたい。
※ 国際的な環境NGOであるFEEが実施する海岸の国際的な環境認証制度。水質、美観、安全など30項目以上の基準がある。日本での取得事例はない。
検証サイクルを全国のモデルへ
本構想の実現目標は2022年であり、10年間かけて実現していこうというものである。そこで、市民の方々に本構想の達成状況を検証してもらうことを目的に、毎年、達成状況評価イベントを開催することにした。今後、この市民マニフェストの検証サイクルをひとつのモデルとして成功させ、全国に広げていきたいと考えている。
これからの時代、NPOは新たな時代を切り開くまちづくりの担い手として、ますます社会から大きな期待を寄せられる。その期待に応えられるよう私たちは、市民、企業、行政とさらに連携し、より多くの知恵と力を結集することにより、「湘南都市構想2022」の実現を目指していきたい。