マニフェスト選挙の第2フェイズへ
福田 やはり北川正恭先生がマニフェスト運動を始められて10年になりますが、首長レベルでは見事にマニフェストサイクルが回っていると思います。
一方、議会のマニフェストはまだまだ発展途上にあります。だけど、私たち政治に携わっている者たちが、有権者から信頼に足り得るものを示していくためには、やはりどうしてもマニフェストだと思うんです。そのサイクルが回っていると、「なるほど、これをやっているな」「やっていないな」というチェックができる。その物差しがあるかないかは、この信頼関係を形成するもとになるものです。ぜひ、今度の統一地方選挙でもう一段の高みに持っていく必要があると思います。
マニフェストによる「お願いから約束へ」という新しい選挙の文化を、北川先生がつくった。ところが今、低投票率により、約束する相手少なくなっているということに非常に危機感を持っています。
確実にマニフェストを実行して、政策のサイクルを回していくことで、住民の信頼をかち取り、住民に政策形成に参加していただける、そういうよいサイクルを示していきたい。4月の統一地方選挙がマニフェスト選挙の第2フェーズのきっかけになるように、みんなで盛り上げていかなくちゃいけないなと思っています。
地方創生は政策選挙から
大西 もう私は自分で統一地方選挙に出なくていいんだなと思うと、しみじみと「ああ、自分の選挙が終わったんだ」としみじみ思うんですけれども(笑)。
とにかく政策選挙という次のステップに行かないと、地方創生なんて不可能です。地方創生というのは、地方からつくり上げて国の仕組みを変えていこうということです。本当の地方のアイデア、それを実現させるだけの議員の力というのが発揮されないと、これはやっぱり不可能だと思いますね。
執行機関だけではそのアイデアが出てこないんですよ。さきほど市民が私のシンクタンクだと言いましたけれども、市民に一番近く、一番行動ができるのが議員なんです。
私が、議員を辞めて首長になってつくづく思ったのは、こんなに時間がないのかということです。議員のときはいろいろな研究をしたり、いろいろな意見を集約したりする時間が実はとてもあったんだから、もっとやればよかったと思ったくらいです。
そういう意味でも、今度の統一地方選挙で自分自身のマニフェストというものをつくり上げること。住民の皆さんとのいろいろな対話の機会をつくり、それを議会でぶつけられるような、そういう統一地方選挙にしていただきたいなと思います。
――最後に首長の皆さんから、統一選に向けて力強いメッセージをいただきました。ありがとうございました。