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2014.09.10 選挙

ノウハウ伝授!住民参加型選挙のツボ

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住民参加型選挙の議員として、立候補を考える方々にエールを!!

 こうして見ていくと、選挙自体には、それほど多額の費用は要しない。ポスターや選挙カー、選挙はがきには公費助成制度もある。準備期間の政治活動では印刷物も必要だが、費用をかけなくても手づくりの良さ、知恵を出し合ったアピールがあれば、住民にも分かってもらえる。住民参加型選挙は、志を持った素人がまっとうに「政治」に取り組む宣言ではないだろうか。
 筆者も愛知県西尾市で、住民参加型選挙を重ねて5期目となった。政策を訴え、テーマとしては「行財政改革」と「情報公開」を掲げてきた。地域の推薦は受けていないが、お付合いに障りはないし、極めて友好な関係だ。支援者も相談ごとについては、個人的な問題ではなく、一般化して、政策につなげてきてくれる。
 応援団は、月1回の例会、年4回発行の議会通信、バザーの開催や政策勉強会など一緒に活動を続けている。
 議会では無所属一人会派だが、毎議会一般質問に登壇し、住民の立場で、絶えず様々な提案、建設的な対案を示し、相応に実現もしてきている。
 二元代表制の地方議会では、議員は野党的立場が基本。市長には是々非々で対応しているが、何しろその権限は絶大だから、もっぱら辛口になるのはやむを得ない。新聞折込みや手配りの「熊さんとご隠居の辛口議会だより」を年4回(多いときでは10回)発行して、市政の問題点を問答式で指摘、最新情報を市民に知らせて、世論を喚起している。同紙の裏面を監査請求書にすることで、多くの住民が参加、違法な公金支出を追及したこともある。クリーンな選挙なら誰をはばかることもない。
 2011年の近隣3町との合併に際しては、住民投票を求めて直接請求も行った。共産・公明・自民党系を巻き込んだ運動は、「住民自治」を求める確かな声だったと思う。
 ただ口を開けて待っていても何も起きはしない。自分たちのまちは、住民自身の手で創っていくしかない。政治の成熟度は、有権者の責任でもある。
 東日本大震災以降、原発と経済優先一辺倒の社会に対する疑問、特定秘密保護法、集団的自衛権の解釈変更など力任せの政治が続く。このまま黙っていてよいのかという思いを抱く人は間違いなく増えている。
 来春の統一地方選こそ、住民による変革のとき。準備は早いほどよい。

鈴木規子(西尾市議会議員)

この記事の著者

鈴木規子(西尾市議会議員)

西尾市議会議員 1953年生まれ。1975年まで名古屋地方検察庁勤務。1983年から西尾市在住。愛知県男女共同参画審議会委員。「女性を議会に!」ネットワーク活動、高齢者問題から街づくりを考える住民活動、市民派議員のサポーターを経て西尾市議5期。

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