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特集 獣害──共存の模索──

2024.03.25 政策研究

全国初! 獣害対策で広域の議員連盟発足

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動物に自治体の境はない

 獣害問題は、もとは農業被害が始まりですが、最近では動物が人や自動車、電車と衝突したり、保育園帰りの親子がサルに威嚇されたりと、人間生活に危害が及ぶ問題へと拡大しています。
 自治体の農業担当者だけでは対処しきれなくなっているのが現状です。私の地域ではイノシシとシカが問題ですが、近隣の自治体ではさらにサルとクマの被害が加わる地域もあります。
 とうとう令和5年秋冬には、私の地域でもクマの目撃情報が出始めました。被害は収まるどころか、どんどん拡大しています。
 しかし、この状況を一人のあきる野市議会議員が東京都に直接訴えても実効性がありません。
 そもそも動物は自治体の境に関係なく移動します。獣害に対応するには地域を超えて議員同士が情報交換したり、地域の実情を東京都や国に伝えたりするのが効果的だと思います。議員の広域連携が欠かせないとの思いに至った私たちは、地元の国会議員、都議、近隣自治体(あきる野市、青梅市、奥多摩町、日の出町、檜原村)の議員、首長らに考えを伝え、全面的に協力してもらえる承諾を得ました。
 各地の猟友会の総本山である大日本猟友会の会長からも応援の確約をもらい、「全国にない組織なので頑張って取り組んでほしい」とのエールをいただきました。
 令和5年初頭に青梅市の久保富弘議員、奥多摩町の師岡伸公町長から推薦された同町の木村圭議員(現在は澤本幹男議員)と3人で議員連盟の設立を最終的に決めました。それから地方統一選挙があったり、いろいろな方のところへご挨拶に伺ったりして時間が経過しましたが、同年11月24日、青梅市役所会議室に前述5市町村の15人の議員が集まり、設立総会を開催して会則や役員体制、活動計画、予算等の承認を得ました。
 その後、設立総会に間に合わなかった5人の議員が加わり、現在20人の議員が会員に名を連ねています。
 先例のない活動を始めたわけですから、走りながらの計画修正は覚悟しています。有害鳥獣対策により良いアイデアが見つかれば、活動計画の追加もしていくつもりです。
Tokushu_ph3

獣害対策議連設立総会

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