3 目指すところ
成熟度が高い議会は、住民意見を起点として議員同士の議論により立案した政策を執行機関に提言することや、「議決権」により執行機関の行財政執行に適切に関与することを通じて住民福祉増進を目指す。この議員同士の徹底した議論を通じて意思決定を行うという点が重要であり、これは「機関としての議会」である。
二元代表制が機関対機関という関係であり、例えば「議案」が議員個人にではなく、議会という「機関」に提案されること、これに対する答えとしての議決は議会という機関の意思決定行為であることから見ても、「機関性」は当然の主張である。
甲府市議会では、こうしたオペレーションを行うための装置である議会基本条例を策定中であり、成熟度を高めるための基盤整備の段階にようやくたどり着いた。これをいかに活用して市民福祉増進のオペレーションを行うか。そこに真価が問われることは疑いなく、だからこそ「成熟度」を用いた検証とアップグレードを今後心がけたい。
図 甲府市議会の「議会プロフィール」