特定非営利活動法人VERSTA専務理事 小野瀬由一
はじめに
世界のウイルス感染症は20世紀に頻発し、それによる死者数は、1918年~1920年のスペイン風邪では5,000万人~1億人(人口当たり2.6%~5.3%(1))、1957年~1958年のアジア風邪では100万人(人口当たり0.03%)、1968年~1969年の香港風邪では75万人(人口当たり0.02%)と推計されました。その後、2009年~2010年の新型インフルエンザでは死者数を1万4,142人(人口当たり0.0002%)に抑え込むことに成功しました。
しかし、今回の新型コロナウイルス禍では、現時点(2021年3月31日)の世界中の感染者数は1億2,600万人、死者数は280万人(人口当たり0.04%)に達し、世界各国でワクチン接種が始まったものの、今のところ収束する見通しがついていないのが現状といえます。
この間、テレビ等メディアでは多方面からの報道が行われましたが、私が注目したのは、地球温暖化の影響によりロシアの永久凍土が解け、その中から古代ウイルスが発見されたとの報道でした。その後、新聞では、ウイルスには冬眠機能があり、条件がそろうと目を覚まし再び活性化することも報道されました。
そして、20世紀中盤から人類の人口増加や科学技術の発展により、地球上の温室効果ガスの排出が急速に増え、地球温暖化が起こっていることを考え合わせると、今回の新型コロナウイルス禍は、全人類の地球上での生き方を問い質(ただ)しているといえます。
本稿では、国連「2030アジェンダ」として決議されたSDGsを取り上げ、その背景、日本政府や日本企業の取組み等を整理し、日本のSDGs取組活動の問題点や課題を洗い出すことにより、社会システムの再構築に向けた地域創生の切り口を論じます。
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