公益財団法人日本生産性本部上席研究員 千葉茂明
「三位一体」の一翼
筆者はこれまでに300近くの地方議会を取材してきた。取材の大半は議会事務局に電話することから始まる。そのため議会事務局職員の電話対応がその議会の第一印象になった。レスポンスとアポイントメントが早ければ取材への期待が高まるし、その逆の場合は不安を抱えることになった。
取材先は正副議長や議会改革の中心議員が多かった。同時に議会事務局職員からも話を聞くよう心がけた。議員への遠慮なのか辞退するケースもあったが、取材に応じてくれた職員はおおむね議会改革や議会の補佐活動に熱心で、少しでも議会を良くしたいという思いが伝わってきた。
議会事務局職員も取材対象としたのは、ある時から改革が進んでいる議会に共通項があることに気づいたからだ。
それを個人的に「三位一体」と名づけた。すなわち、①改革志向と行動力のある議員、②包容力のある議長(自らが推進役のことも)、そして③積極的に政策提案する議会事務局職員という存在だ。この三翼がそろうと改革が加速する(最初からではなく、結果としてそのようになっているケースもある)。小泉内閣の「三位一体の改革」ではないが、「三位一体」が議会改革推進のキモではないかと思った。
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