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2018.03.26 議会改革

議会基本条例をお持ちでない議会のために、「議案のカルテ」を捧げます。

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「議案のカルテ」とは

(1)「議案のカルテ」がなぜ生まれたのか
 それでは、平成23年10月から始まった「議案のカルテ」について説明しましょう。
 町田市議会は議会基本条例を持っていないので、議会報告会を行っていません。早稲田大学マニフェスト研究所の議会改革度調査ランキング全国順位100位までの議会の中で、議会基本条例を持っていないのは町田市議会だけになってしまったそうです。そのため、議会報告会に代わるものとして何かできないかということで、当時の川畑一隆議長が発案されたのが、この「議案のカルテ」です。
 一般的に初期の議会報告会では、①いついつ、何号議案が提出され、本会議で提案理由説明があり、②その議案の概要はこういう内容であり、③いついつ、本会議で質疑があり、どこの常任委員会に付託され、④いついつ、常任委員会で可決すべきもの(否決すべきもの)と決しました、⑤委員会審査の様子は、こういう内容です、⑥いついつ、本会議で委員長報告の後議決され、可決(否決)となりました、といった内容を住民の前で議員が説明していました。これをホームページに分かりやすく掲載したものが「議案のカルテ」です。

図3 ホームページにおける「議案のカルテ」の掲載図3 ホームページにおける「議案のカルテ」の掲載

(2)「議案のカルテ」の性格
 今はどこの議会でも会議録や委員会の記録がインターネット上で公開され、検索機能も付いているので発言内容を確認するのは簡単になりましたが、それでも1つの議案を会議ごとに追いかけていくのは結構大変です。提案理由説明のあった本会議の日、質疑・付託のあった本会議の日、審査された付託常任委員会の日、最後に本会議最終日での委員長報告や表決結果を検索していくことを考えると、これを議案ごとにまとめれば、分かりやすいはずです。このような考えのもと1議案ごとに関連する情報をまとめたものが議案のカルテです。

(3)「議案のカルテ」のメリット
 議案のカルテの大きなセールスポイントは、委員会での質疑応答がかなり細かく記載されていることです。これは、本会議での委員長報告がそのまま記載されているからです。この質疑応答を議案のカルテだけのためにつくるのは大変な労力がかかりますが、委員長報告のためにすでに作成されてあるものを利用しているので、一からつくるという大変さはありません。また、インターネット上での公開であることから、本会議や委員会の概要・結果をすぐお伝えできるというメリットがあります。

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