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2018.01.12 議会改革

人口減少時代に議会が目指すべき姿とは? 熟議型を志向する議会の4つのPDCAサイクル【可児市議会】

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 例えば、議会・学校・NPO・行政・地域との協働により実施している春と夏のオープンエンリッチなどである。これはNPO法人縁塾(議会の要望で岐阜県立可児高等学校OBなどで結成されたNPO法人)が主催し、可児市議会が協力して実施しているもので、可児高等学校と地域諸機関・諸団体が連携し、生徒の学力やキャリア意識、学校の活力、地域の持続可能性を一体的に向上することを目的としている。生徒が多様な経験を持つ大人と関わりながら地域課題の解決策を探る「地域課題解決型キャリア教育」ともいえる。

平成29年11月2日実施の模擬市長選挙(可児高等学校)の様子。可児高等学校の担当生徒が中心となり、4月以降数回の打合せ会議などを経て実施内容を固めていき、最終的に若手市職員3人が立候補者となった。当日は、1・2年生全員と議員のほかPTAなど選挙経験のある大人とが、選挙の意味や投票に当たっての視点などについてグループディスカッションを行った後、実際の投票用紙や機材を使用して、投開票を行った。平成29年11月2日実施の模擬市長選挙(可児高等学校)の様子。可児高等学校の担当生徒が中心となり、4月以降数回の打合せ会議などを経て実施内容を固めていき、最終的に若手市職員3人が立候補者となった。当日は、1・2年生全員と議員のほかPTAなど選挙経験のある大人とが、選挙の意味や投票に当たっての視点などについてグループディスカッションを行った後、実際の投票用紙や機材を使用して、投開票を行った。

 ほかにも、若い世代との交流サイクルの一環として、7月に議会主催の地域課題懇談会(地域の大人と高校生が地域の課題解決のために話し合う場。議員はコーディネーターとして参加)、8月にはママさん議会(若い女性と地域課題についての意見交換の場)、12月には模擬投票(2年に1度実施)、翌2月には高校生議会(オープンエンリッチで研究してきた課題の解決に向けた発表の場)を開催している。さらに、議会としては、これらの過程で出てきた意見を集約し、常任委員会の所管事務調査事項に追加している。

平成29年7月29日実施の地域課題懇談会の様子。「可児市の魅力」、「ふるさと発展」、「大人×若い世代」をキーワードに、ワールドカフェ形式で議員をはじめ、商工会議所や青年会議所の会員などの地域の大人と大学生や高校生が参加し、対話を行った。平成29年7月29日実施の地域課題懇談会の様子。「可児市の魅力」、「ふるさと発展」、「大人×若い世代」をキーワードに、ワールドカフェ形式で議員をはじめ、商工会議所や青年会議所の会員などの地域の大人と大学生や高校生が参加し、対話を行った。

 このように、4つのサイクルを回しながら議会運営を行うことにより、市長提案の予算や条例案などについて議会が意見を申し添えることができ、市民の意見が強く反映された議案へと変わっていくことになる。このような取組みによって、議決した案件すべてに、議会・議員の説明責任を果たすという自覚が強まった。また、住民へ周知を図るツールとして「議会報告会」や「議会だより」などの充実にも努めている。

平成29年11月10日〜13日実施の議会報告会の様子。毎年地域を分け5月と11月に実施している。議会の発行している広報紙「議会だより」を使って議会の活動などの報告をした後、テーマについて意見交換を行う。今回のテーマは「公民館の地区センター化」であった。平成29年11月10日〜13日実施の議会報告会の様子。毎年地域を分け5月と11月に実施している。議会の発行している広報紙「議会だより」を使って議会の活動などの報告をした後、テーマについて意見交換を行う。今回のテーマは「公民館の地区センター化」であった。

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