地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2026.09.25 New! 議員活動

第3回 議会の専門的知見の活用と大学連携

LINEで送る
早稲田大学デモクラシー創造研究所招聘研究員/議会事務局研究会共同代表/元大津市議会局長 清水克士


 前回は、議会の政策立案において法定の手法が乏しい現状を踏まえ、各議会が独自に体制を整備する必要性、そして議会全体で合意形成を図るための会議体のあり方について論じた。
 しかし、制度や体制を整えただけでは、具体的な政策検討には不十分である。行政課題は多岐にわたり、議員間討議の前提として、各分野の専門的知見が不可欠となる。今回は、その知見をどのように活用し得るか、特に大学との連携を中心に考察したい。

大津市議会における大学連携の歩み

 大津市議会では2011年、「政策検討会議」(1)を制度化した。これにより、幅広いテーマに対応できる専門的知見の確保が喫緊の課題となった。検討の結果、市内に複数の大学が立地する地域資源を活かし、当時としては先進的であった議会が大学と連携して知見を得る方向で合意形成された。
 当時、既に執行機関と地域連携協定を締結している大学もあった。だが、議会は二元的代表制の一翼を担う、執行機関とは独立対等の立場から、あえて執行部主導の協定の有無にかかわらず、議会独自の連携協定を締結する方針をとった。
 最初の連携相手には龍谷大学を選んだ。政策条例がどの行政分野のものであっても広く対応できる総合大学であり、産学官連携事業や生涯学習事業で本市との連携実績があったからである。2011年11月、大津市議会は龍谷大学と「パートナーシップ協定」を締結し、土山希美枝・政策学部准教授(当時、現在は法政大学法学部教授)を中心とした教員チームの協力を日常的に得られるようになった。
 その後も大学連携の輪を広げるべく、下記2大学とも協定を締結した。

  • 2014年1月、「議会基本条例」制定への助言を契機に、駒林良則・立命館大学法学部教授(当時、現在は立命館大学名誉教授)との縁で立命館大学と協定締結
  • 2014年4月、自治体議会としては全国初の「議会BCP」策定に際し、新川達郎・同志社大学政策学部教授(当時、現在は同志社大学名誉教授)から指導を受け、同志社大学政策学部と協定締結


 さらに、龍谷大学とは議会図書室改革の一環として大学図書館との個別連携協定を締結し、2016年4月から議員が学生とほぼ同条件で蔵書貸出しやレファレンスを受けられる体制を整えた。また、立命館大学とは「議決事件の追加」、同志社大学とは「議会BCP」の根拠条例としての「災害等対策基本条例」制定など、連携の実績は多岐にわたるものである。

つづきは、ログイン後に

『議員NAVI』は会員制サービスです。おためし記事の続きはログインしてご覧ください。記事やサイト内のすべてのサービスを利用するためには、会員登録(有料)が必要となります。くわしいご案内は、下記の"『議員NAVI』サービスの詳細を見る"をご覧ください。

清水克士(早稲田大学デモクラシー創造研究所招聘研究員/議会事務局研究会共同代表/元大津市議会局長)

この記事の著者

清水克士(早稲田大学デモクラシー創造研究所招聘研究員/議会事務局研究会共同代表/元大津市議会局長)

前大津市議会局長 1963年京都市生まれ。同志社大学法学部卒。著書に『議会事務局のシゴト』(ぎょうせい、2017年)、主な論稿としては「議会改革の現場から~脱却せよ『先例・標準・横並び』~」(日経グローカル、2015年)などがあり、月刊ガバナンス(ぎょうせい)では「議会局『軍師』論のススメ」を2026年3月まで10年間連載。

Copyright © DAI-ICHI HOKI co.ltd. All Rights Reserved.

印刷する

今日は何の日?

2026年 9月26日

東芝が世界初の日本語ワープロ発表(昭和53年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る