元・大和大学政治経済学部教授 田中富雄
はじめに
本稿では、「自治体議会における専門家の役割と活用」と、これらに関する事項等について再考します。そして、その上で政策過程において、これらの言葉を発するときの「自治体議員の発言に期待される含意と政策(課題)」について考えたいと思います。
自治体を取り巻く環境と「自治体議会における専門家活用」の必要性
自治体を取り巻く環境は、人口減少・少子高齢化・財政難・インフラ老朽化・災害減災対応・DX対応・地域経済の活性化等があり、厳しい状況になっています。これらの問題は、以前からいわれてきたにもかかわらず解決しておらず、かえって深刻さを増しています。2025年1月28日に埼玉県八潮市で起きた流域下水道管の老朽化による道路陥没事故や、全国各地で発生している水道管破裂による道路陥没事故は、その代表的なものです。
これらの問題を解決するためには、自治体が抱えている議員や首長・職員の能力だけでは限界があり、専門家(大学教員・弁護士・公認会計士等やコンサルタント)を活用することが少なくありませんでした。自治体議会においても、2000年代に入って専門家や専門家集団である研究機関(大学、研究所等)やコンサルタントを活用するケースが増えています。適正な議員の定数や議員報酬について、議会から専門家や専門家集団に依頼するケースは、その例です。
なお、専門家は外部にもいますが、自治体(議会・行政)組織の内部にもいます(表1参照)。
出典:筆者作成
表1 自治体(議会・行政)組織の内部にいる専門家(例)
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