元・大和大学政治経済学部教授 田中富雄
はじめに
本稿では、「シビル・ミニマムと自治体」と、これらに関する事項等について再考します。そして、その上で政策過程において、これらの言葉を発するときの「自治体議員の発言に期待される含意と政策」について考えたいと思います。
「シビル・ミニマムのはじまり」と「シビル・ミニマムと公共政策」──松下圭一の造語「シビル・ミニマム」
武藤博己がいうように、松下圭一の造語であるシビル・ミニマムの概念(武藤 2017:49)は、南島和久の説明のとおり1970年代の「シビル・ミニマム」論を経て、美濃部都政下での東京都中期計画や武蔵野市の市民参加論にも結実していきました(南島 2024:19)。
松下は、1980年代以降、このシビル・ミニマムの量充足から〈質整備〉へという政策転換をめぐって、新しく〈文化化〉としての「文化行政」が広く推し進められるとして、この文化行政は、①行政の文化化、②文化戦略の構成、がその課題であり、その中核手段は「緑・再開発」となると述べています(松下 1991:289)。
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