元・大和大学政治経済学部教授 田中富雄
はじめに
本稿では、「自治体議会における『リーダー』と『フォロワー』」と、これらに関する事項等について再考します。そして、その上で政策過程において、これらの言葉を発するときの「自治体議員の発言に期待される含意と政策」について考えたいと思います。
自治体議会における「リーダー」と「フォロワー」
リーダーは「フォーマルなリーダー」と「インフォーマルなリーダー」に分けられ、フォロワーも「フォーマルなフォロワー」と「インフォーマルなフォロワー」に分けられます(図参照)。このことは、自治体議会においても当てはまります。
議会では、「フォーマルなリーダー」として議長や委員長を挙げることができます。委員長経験者が議長になることが多いでしょう。
「インフォーマルなリーダー」としては、賢人やドンが挙げられます。ここでいう賢人とは議長等の経験があり、現在は「長」のつく役職に就いていないが指導力があり、かつ謙虚で他の議員に対して寛容な人です。ドン(首領)は、表には出ずに裏で力を発揮する議員であり、ドンであることが他の議員にも知られている人です。ときに、ドンに対して他の議員や行政関係者そして市民が悪い意味での忖度(そんたく)をしてしまうこともあります。なお、ドンが1人ではなく2人であったり、3人であることもあります。複数型ドンの場合は、ドン間の相違ある政策選好を全て打破しない限り、他の議員がドンの支配から抜け出ることは容易ではありません。「インフォーマルなリーダー」は「フォーマルなリーダー」とは重なりません。
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