青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員 佐藤 淳
《今回のキーワード》
|
【SHORT STORY】
1月4日の新年、ここち市で開催された賀詞交歓会に出席した後、安田議長は議長室に戻ってきた。議長の表情はあまり明るくなかったため、議会事務局の大ベテラン、山田次長が心配して声をかけた。「議長、どうかされましたか? 今年もお酒が出なかったから機嫌が悪いんですか?」。
安田議長は首を振り、「いいや、それは違うよ。交歓会で会った人たちは、皆、お隣のたさか市議会のことばかり話してきてね。商工会議所の会頭には、ここち市議会が冬眠しているかのように言われてしまったよ」。
「たさか市議会は最近、新聞でやけに取り上げられていますよね。それも良い話で。昔は、議会のいざこざ等、うちと同じで悪いニュースばかりでしたが、何だか今は違いますね」と山田次長。
この会話を聞いていた田島裕子事務局長が加わり、「たさか市議会の齋藤事務局長さんによれば、この2年間で常任委員会の活動が活発になり、政策提言を行うようになったそうです。議会がチームになって、対決ではなく対話を重視するようになったみたいですよ」と説明。
山田次長は皮肉を込めて、「へぇ、うちの議会はまだまだ対決モード真っ最中!!」。
それを聞いた安田議長は、深いため息をつきながらソファに身を沈めた。
議員研修会の投げ込み
つづきは、ログイン後に
『議員NAVI』は会員制サービスです。おためし記事の続きはログインしてご覧ください。記事やサイト内のすべてのサービスを利用するためには、会員登録(有料)が必要となります。くわしいご案内は、下記の"『議員NAVI』サービスの詳細を見る"をご覧ください。