青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員 佐藤 淳
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【SHORT STORY】
「おはようございます!」。週明けのここち市議会の議会事務局の執務室に、田島裕子事務局長が箱を抱えて入ってきた。「先週はお休みをありがとう。実は、旦那と鹿児島の沖百合島にダイビングに行ってきてね。おかげさまでのんびりできた。お土産に名産のマンゴーを買ってきたから、お昼休みにみんなで食べてね」。
「局長、ありがとうございます。沖百合島って、鹿児島市からプロペラ機で1時間、海がきれいな離島ですよね。ママ友から聞いたことがあります。羨ましい!!」。事務局の福島良子がお礼をいう。
山田次長が、田島局長から箱を受け取り、すぐに開けて、「おー、おいしそうだ。私は学生時代の探検部で、鹿児島から船で一晩かけて行きましたよ。そうそう、黒糖焼酎がおいしかった」。
「最近、鹿児島や沖縄の離島、移住でも人気があるみたいですよね。僕の銀行時代の同期が、銀行を辞めて静かな暮らしがしたいって沖縄の離島に移住しちゃいました」と、若手の江上も話に加わる。
「離島は、そんな良いことばかりじゃないようよ。まずは物価が高い。それに、私たちの仕事に関連することだけど、島の居酒屋で夕飯を食べていたとき、近くに座った島の人が、昨年の町議会議員選挙が無投票だったって嘆いていた。調べてみたら、議会事務局の職員は2人しかいないみたいよ」。
江上が、大きくうなずきながら、「そうそう、最近、全国町村議会議長会が、なり手不足の問題の報告書をまとめたって記事、ネットで見た気がします」。
「町村議会議員のなり手不足対策検討会」報告書
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