地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2022.08.10 政策研究

第8回 政策(世界共通文化・地域個性文化による地域経済)と寛容

LINEで送る

元・大和大学政治経済学部教授 田中富雄

政策と寛容、融通無碍

 本稿では、政策(地域経済)を素材として、寛容(かんよう:受け入れること、人を許すこと)について考える。条例や予算など政策を決定する議会には間違いのない決定が求められ、政策を実施する行政には間違いのない実施が求められる。すなわち、政府(議会・行政)には、融通無碍(ゆうずうむげ:すべてに行き渡って通じ、少しも渋滞しないこと)であることが求められる。
 しかし、人(市民・議員・首長・職員)も組織(議会・行政)も無謬(むびゅう:間違いがないこと)ではなく、可謬(かびゅう:間違いがありうること)である。したがって、社会では、融通無碍でないことに対して寛容が求められる。なぜならば、寛容がなければ、社会はギスギスし、円滑には機能しなくなるからである。
 議員・議会も社会の構成員・構成団体であることから、その活動には他者(市民・首長・職員・国等)から融通無碍であることを期待されるとともに、他者に対しては寛容であることが併せて期待される。求められる融通無碍や寛容は、どの程度のものであろうか。
 そして、経済には二つのものがある。一つはAI(人工知能)のように世界共通文化(1)によるものであり、いま一つは風土・風景・風情等を生かした地域個性文化によるものである。地域には、この二つの文化を生かした経済が求められる。


つづきは、ログイン後に

『議員NAVI』は会員制サービスです。おためし記事の続きはログインしてご覧ください。記事やサイト内のすべてのサービスを利用するためには、会員登録(有料)が必要となります。くわしいご案内は、下記の"『議員NAVI』サービスの詳細を見る"をご覧ください。

 

田中富雄(元・大和大学政治経済学部教授)

この記事の著者

田中富雄(元・大和大学政治経済学部教授)

1955年生まれ。三郷市(埼玉県)出身。三郷市職員を経て、2017年4月から大和大学政治経済学部准教授、2019年4月から同教授。2020年3月病気のため大和大学を退職。龍谷大学大学院政策学研究科博士後期課程修了。博士(政策学)。専門・研究分野は、基礎自治体の統制/基礎自治体の経営。特に、自治体政府(議会・首長)、自治基本条例、総合計画、公共政策、まちづくりに関心がある。主な論文は、「議会における「議論の可能性」-三郷市自治基本条例を事例として」(村田和代編『これからの話し合いを考えよう (シリーズ 話し合い学をつくる 3)』、ひつじ書房、2020年)、「自治体計画に対する議会の制御」(廣瀬克哉編『自治体議会改革の固有性と普遍性』、法政大学出版局、2018年)、「自治基本条例の成立と展開」(龍谷大学博士学位申請論文、2014年)。

Copyright © DAI-ICHI HOKI co.ltd. All Rights Reserved.

印刷する

今日は何の日?

2024年 329

普通選挙法成立(大正14年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る