慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授 川﨑政司
これからの自治体議会のあり方を考える上で、現行制度における議会の権限をどのように評価するのかという問題がある。すなわち、その権限は広いと見るのか限定的と見るのか、強いと見るのか弱いと見るのか、あるいは住民を代表する意思決定機関として量的・質的にふさわしいもの・適切なものとなっているのかという問題であり、この点をめぐっては、それぞれの立場などによって、見方が分かれている。このことは、それらの権限を担う議員としてどのような者を想定し、どのような役割を果たすことを求めるのか、また、それらの権限については、それぞれの議会が十全に担いうるものであり、実際に十分に担っているといえるのかということにもかかわってくる。
そこで、3回にわたり、自治体議会の権限について、これまでの検討とは異なる角度から改めて考えてみたい。
今回は、議会の議決事件ないし議決事項について、その意義・位置付け・種類・効力等とその歴史について見ておきたい。
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