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2020.09.25 議会改革

第12回  条例づくり10箇条

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慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授 川﨑政司


 条例づくりにもルールや作法がある。
 必ずしも議員提案条例の場合に限られるものではないが、条例づくりのポイントについて、10箇条にまとめる形で、いま一度確認をしておきたい。

1 問題の対応・解決に最も適切な方法を選ぶ

 地域において問題が発生し、それが特定され、政策課題として認定されると、必要な情報の収集・検討が行われた上で、対応方法が決定されることになるが、そこでは、問題状況に応じた適切な行為形式・手法が選択され、必要があればいくつかの手法を組み合わせることになる。
 その場合には、現行法で対応することもあれば、各種の行政手法を用いることもあれば、条例が制定されることもある。現行法による対応であれば解釈が重要となることはいうまでもない。また、現実の行政においては、要綱やガイドラインなどのソフトローや契約の手法の有用性も否定できず、条例の整備に時間を要する場合、条例による対応が画一的・固定的になることなどにより効率的でない場合などには、法治主義の要請に反しない限りで、それらを応急的・暫定的・試行的・補完的なものとして活用していくことも認められる。
 はじめに条例ありきではなく、また、決して法は万能ではなく、法によらない対応による方が妥当なことも少なくない。
 他方、現代においては、法の形式が政策の推進手段として用いられるようになっており、条例は自治体における有力な政策手段となっていることも確かである。また、公正で民主的な行政を実現していくためには、条例による行政を確保・強化していく必要がある。
 そのような中で、どのような方法によるのが適切なのか、戦略や中長期的な展望をもち、状況の変化などにも応じつつ、段階的かつ弾力的に考えていくことが求められるのであり、基本原理を踏み外すことなく、それぞれの手法や形式の特性を理解しながら、それらをうまく駆使していくことが必要である。
 また、政策を実施していくためには、ヒト・カネ・モノなどの資源が必要不可欠となるが、それらは有限であり、その点からは、課題や政策の優先順位付けと政策資源の効率的な配分といった視点も重要となる。  

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この記事の著者

川﨑政司(慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授)

2007年より慶應義塾大学法科大学院客員教授。専門は憲法、立法学、地方自治法など。主な著書に、『地方自治法基本解説〔第7版〕』(法学書院)、『自治体政策法務講座第1巻 総論・立法法務』(編著、ぎょうせい)、『ポイント解説「地域主権改革」関連法 自治体への影響とその対応に向けて』(第一法規)、『行政課題別 条例実務の要点』(共著、第一法規)、『事例から学ぶ「自治体公法」入門』(公職研)、『自治判例から公法を読む』(公職研)、『法を考えるヒントⅠ』『法を考えるヒントⅡ』(日本加除出版)、『法律学の基礎技法〔第2版〕』(法学書院)、『現代統治構造の動態と展望-法形成をめぐる政治と法』(編著、尚学社)、『立法学のフロンティア3 立法実践の変革』(共著、ナカニシヤ出版)、『判例から学ぶ憲法・行政法〔第4版〕』(編著、法学書院)、『行政法事典』(編著、法学書院)、『注釈 公用文用字用語辞典〔第8版〕』(新日本法規)、『ビジネス法概論』(編著、第一法規)など。その他、著書・論文多数。

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