慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授 川﨑政司
1 討議の府
物事を決める場合の方法には様々なものがあるが、通常最もよく行われるのは、話合いによって決めるということだろう。最終的には投票で決着を図る場合でも、それに至るまでには、いろいろなレベルで話合いが行われるのが一般的である。とりわけ、公共的な問題について意見が対立する場合には、議論を尽くし、得られた結論を暫定的に正しいものとして受け入れていくことが、最も平和的な解決方法となる。
議会政治は「討議による統治」ともいわれ、意見を交わして論じ合う討議(1)は議会政治の核心をなすものであり、議会における意思決定は、公開の場での討議を経ることで、国や自治体の意思として正統性をもち、政治的に国民や住民の意思として擬制されることにもなる。
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