北海道浦幌町議会事務局議事係長 中田進
1 浦幌町議会は、こんな議会です
浦幌町議会は、議会活性化の取組みに対して、2015年マニフェスト大賞優秀成果賞、2016年度全国町村議会特別表彰、2017年マニフェスト大賞最優秀成果賞を受賞しました。これらは、目の前にある課題解決のため、議会として一つひとつ取り組んできたことが、結果として評価されただけであり、当初から想定していたものではありません。全議員が一丸となって60回以上の議論を重ね、チーム議会として取り組んできたことは、議会事務局職員としましても誇りに思います。
2 議会活性化の礎の時期~第1次議会の活性化(2011~2014年)
2011年の改選後、議長が議会運営委員会に対し7項目(①議会の監視機能の強化に関すること、②調査、政策立案に関すること、③議会運営のあり方に関すること、④町民に開かれた議会、町民参加の議会に関すること、⑤議員定数に関すること、⑥議員報酬に関すること、⑦その他議会の活性化に関すること)の諮問をしました。そのうち5項目(①~④・⑦)については、さらに「55の検討項目」に細分化し、現状と課題をシート化して明確にした上で、50回以上の内部協議を行い、以下のような解決策や活性化の施策を導き出しました。
〈主な解決策・活性化の施策内容〉
・議決事件の追加
・一般質問の一問一答方式導入
・町長等の反問権の付与
・休日・夜間議会の開催
・常任委員会の機能充実
・政策等の形成過程の説明
・議案等の説明資料の充実
・会議の公開
・議案の賛否の公表
・会議・研修等の出席状況の公表
・傍聴環境の充実
・議会報告会の開催
・町民一般会議(懇談会)の設置
・議会モニター制度の導入
・議会図書室の充実
・議会・議員の評価の実施
・学習会(定例会ごとの勉強会・反省会)
・研修会の充実
・議会町民意見箱の設置
・議会だより・ホームページの充実
・議会基本条例の制定
・会議規則・傍聴規則等の見直し
これらの取組みは、選挙のたびに議員が代わろうとも継続していくことが必要であることから、議会基本条例を策定して明文化することを決定し、2012年12月に全会一致で議会基本条例を可決、2013年4月に施行されました。このように、当町の議会基本条例は当初から策定ありきではなく、55項目の検討項目の1つとして協議してきた内容で、町長と協議や協力が必要なものは「執行機関協議」を行い、互いに緊張関係を保ちながら進めてきました。
この4年間(2011~2014年)は、議会基本条例の制定をはじめ、上記の主な解決策・活性化の施策内容のとおり、PDCAサイクルを回すなど、浦幌町議会の活性化の礎となりました。
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