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特集 住民のための議会とは何か

2019.01.15 政策研究

市民フリースピーチ制度で自治を再生 ─犬山市議会の取組み─

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20190115_02_029月9日に行われた市民フリースピーチの模様

 3回目となった9月9日は応募した7人の男性が順繰りに登壇し、持論や市政課題の指摘、提言など熱弁を振るった。トップバッターとして演壇に立ったのは、石田芳弘・元犬山市長。教育改革や市民主導のまちづくりをけん引したかつての名物市長が、一市民として議場に姿を現したのである。石田元市長は「フリースピーチ制度は画期的な試みである」と評価した上で、「住民代表の場である地方議会こそ、民主主義の基礎であり、地方議員こそ、民主主義を実践する役割を担う重要な存在です」と、語った。その迫力に刺激されてか、議場は熱気に包まれ、一種独特な磁場のようなものが形成されていった。
 石田元市長に続いて「市議会のさらなる改革」を訴えるスピーチや「自転車優先道路の設定」を提起する発言がなされた。さらに「2026年開催の名古屋アジア大会」に関してや「新しい観光政策」についての提言などが続いた。事前に自作の資料を配布した上で説明する人も多く、しっかり勉強してフリースピーチに臨んでいたことが明らかだった。緊張のあまりか言葉に詰まる場面も見られたが、スピーチした誰もが堂々と持論を展開させていた。そうした彼らの真摯な思いが傍聴席にまで伝わり、発言が終了するごとに大きな拍手が自然に湧き上がった。
 熱心だったのは、スピーチ参加者だけでなく、自席で耳を傾けていた議員も同様だった。登壇者の発言が終了すると、議員の手が次々に挙がり、質問や意見、感想などが繰り出された。議員の反応なしというケースは1つもなく、しかも単なる儀礼ではなく、発言内容をしっかり把握し、理解した上でのリアクションであった。中には「こうしたらどうでしょうか」といった提案に近いものを投げかける議員もいて、市民と議員が話し合うようなやりとりさえ生まれていた。傍聴していて驚いたことの1つである。

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