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特集 進化する議会改革

2017.12.11 議会改革

議会改革の第2ステージと議会技術研究会

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 3つは、筆者から議員個人としての政策・監視の一般質問・質疑から議会としての提言に変換する「一般質問等追跡システム構築」と自治の主体者たる「市民・首長・職員・議員間の討論(対話)の手法」について論じた研究を発表しました。議員間討議をいざなう委員長次第書の改革例や討議用論点・争点シート、議会(委員会)討議白書の作成、全員協議会での政策討論会の開催、市民意見交換会のダイローグ化などの具体策を示しました。
 この3つの議会技術論は、議会基本条例の制定の有無に限らず、すべての議会が取り組むことができるものです。政策情報の作成・公開をもとに議会の政策活動を促し、討議する流れを確実に持つものです。その先には総合計画条例の制定が望ましく、多年度予算すなわち実施(実行)計画を踏まえ政策装置の精度を高めながら、単年度予算に踏み込んでいく「政策議会」への転化を目指すべきというメッセージを込めています。

政策議会を目指す自治体議会への支援を

 すべての議会が今、取り組むべきものは、政策を軸にした議会活動の再構築です。具体的には、総合計画とりわけ実施(実行)計画への議会関与です。議会として、行政の政策形成フローに能動的にどうくい込んでいくのかが最大のポイントとなります。
 当研究会は、議会実務と議会理論をつなぐのが議会技術であるとしています。自治体議会の理論は、現場の議会実務に落とし込めるように理論形成しなければ実効性に乏しく、議会実務もまた議会理論に昇華できるようでなければ普遍性のある議会実務とはなり得ません。この両者の課題に共通するのが議会技術であり、議会分野における理論から実務化する技術と、実務から理論化する技術が「議会というヒロバ」で展開されるとき、両者は融合可能となって真の議会改革へ移りゆくものと考えます。このときに議会が政策を論じることで、「議会政策技術」が確立されていくものと考えます。
 最近の議会改革の実例を否定するわけではありませんが、単なる事務改善的な条例・規則等の制定・改正をはじめ政務活動費公開、議会図書室改革などにとどまり、その取組みを自ら全国初と誇張するなど、自治の一翼を担う機関としては小粒すぎるとはいえないでしょうか。
 当研究会は、議会改革の王道たる「政策議会」に果敢に取り組み、ダイナミックな議会改革をもくろむ自治体議会への支援協力を図っていきたいと考えています。関心のある方は、ご連絡をお待ちしています。

【資料】事業別政策調書のフレーム(新版)(2017年8月)(Excel:24KB)

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