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2025.12.25 選挙

都道府県知事選挙の候補者が他の候補者の 選挙運動を行えるか/実務と理論

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厚生労働省社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室​ 阿部あづさ

1 はじめに

 公職選挙法(昭和25年法律100号。以下「法」という)では、選挙の公正・公平を確保するため、選挙運動に関する時期、手段、主体について制限している。
 しかし、現実の選挙では、法が想定していない、選挙制度の趣旨に反するとも指摘される形で選挙運動が展開される場面も見られる。例えば、近年、報道等で注目を集めた、公営掲示場に同一のポスターが多数貼られた事例や、自らの当選を目的としないとする者が立候補して他の候補者を応援するような言動を行う、いわゆる「二馬力選挙」として報じられた事例があり、このような活動が選挙の公平性を損なうとの指摘もある。
 これらの背景のもと、令和7年4月の議員立法による法改正では、ポスターの品位保持規定が新たに導入されたほか、改正法の附則で最近における選挙をめぐる状況を踏まえた検討条項が設けられるなど、制度としての対応が試みられている。
 しかし、現行法には、他の候補者を応援してはならないとの明文規定は存在しないものの、公職の候補者が他の候補者の選挙運動を行ったと認められる場合、その態様によっては法上の数量制限などに違反するおそれがあるものである。
 本問では、都道府県知事選挙におけるA候補者が、以下の方法により、他の候補者であるB候補者の選挙運動を行うことについて、現行法上認められるかを検討する。
① 主として選挙運動のために使用される自動車(以下「選挙運動用自動車」という)の使用
② ビラの頒布
③ 選挙運動のためにする街頭演説(以下「街頭演説」という)
④ SNSへの投稿
 なお、文中意見にわたる部分については、筆者の私見であることをあらかじめお断りしておく。

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阿部あづさ(厚生労働省社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室)

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