関東学院大学法学部地域創生学科教授 牧瀬 稔
連載第5回では、前回に引き続き、パネルディスカッションの概要を紹介します。なお、掲載に当たっては、下記の2点についてお断りいたします。
・パネルディスカッション概要の取りまとめは筆者が行いました。そのため間違いは筆者に帰します。
・臨場感を出すために、口語体で記述しています。
〈パネルディスカッション〉
住民自治を実現するシビックプライドの可能性(概要)
【パネリスト】
本村賢太郎 相模原市長
大谷 明 ひたちなか市長
関根 祐貴 関東学院大学大学院法学研究科修士課程(船井総合研究所地方創生支援部
コンサルタント)
木村 乃 関東学院大学法学部教授
水本 宏毅 読売広告社都市生活研究所エグゼクティブリサーチディレクター
【コーディネーター】
牧瀬 稔 関東学院大学法学部教授・地域創生実践研究所長
シビックプライド政策の課題(続き)
牧瀬 ありがとうございます。大谷さんからは、課題そのものがシビックプライド醸成の契機になるという話がありました。本村さんからは、シビックプライドに関する情報が行き渡らないという課題が指摘されました。これらの課題について、民間の立場から解決に向けたヒントがあればいただきたいと思います。
水本 なかなか難しいですが、解決に向けたヒントについて、いくつかコメントしたいと思います。何か一つ大きな政策を行えば、市民のまちへの愛着や誇りなどが高まり、シビックプライドが活発化するかというと、それだけでは駄目なんですよね。シビックプライドは、木村さんが指摘されたように、やり続けることが大事で、そこに市民がどんどん乗っかっていって伝播(でんぱ)していくという、息の長い取組みだと思います。そのため、一つ情報を発信しました、あるいは、こんなイベントをやりましたということでシビックプライドが高まるかといったら、なかなか高まらないのが実情です。
シビックプライドを高めるためには、大谷さんから文化として根づく必要があるという話がありましたが、この見解は非常に重要であって、何か一つ政策を立ち上げて行うという話ではなく、地方自治体は覚悟を持ってシビックプライドに長く取り組んでいくしかないのではないかと思っています。
つづきは、ログイン後に
『議員NAVI』は会員制サービスです。おためし記事の続きはログインしてご覧ください。記事やサイト内のすべてのサービスを利用するためには、会員登録(有料)が必要となります。くわしいご案内は、下記の"『議員NAVI』サービスの詳細を見る"をご覧ください。