東京大学大学院法学政治学研究科/公共政策大学院教授 金井利之
水平的協調性
前回(第39回)に扱った国と自治体、あるいは、都道府県と市区町村の関係は、垂直的政府間関係である。これに対して、都道府県と都道府県の関係、あるいは、市区町村と市区町村の関係は、水平的政府間関係である。都道府県と異なる都道府県内の市区町村の関係は、水平とも垂直とも言い切れず、その両者の合成ベクトルのような斜めの関係であるともいえる。とはいえ、国─都道府県─市区町村の垂直的関係ではないという意味で、広義の水平的政府間関係といえるかもしれない。しかし、通常、水平的協調性を論じるときには、都道府県と都道府県、あるいは、市区町村と市区町村の関係が、念頭に置かれる。本論もそのように進めたい。
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