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2023.06.26 議会運営

第17回 誰でも、どんなことでも遠慮せずに言える、新しい「議会と住民との意見交換会」のあり方

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青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員 佐藤 淳

《今回のキーワード》

  • 議会と住民との意見交換会
  • 心理的安全性
  • 「SOUNDカードTM
  • 住民自治


 

【SHORT STORY】

 6月議会も終わり、ここち市役所の食堂では、議会事務局の職員たちが、楽しそうにランチをしている。
 「4年ぶりに開催した議会と市民との意見交換会、対面式からワールドカフェに変更して大成功でしたね!!」。「特に、古江議員が、ボサノバのBGMに、赤いチェックのテーブルクロス、お菓子や飲み物も準備する等、会場の雰囲気を良くするアイデアをたくさん出してくれたので助かりました」。広聴広報委員会を担当する福島良子が、いつも以上の笑顔で話している。
 「ねえねえ、福島さん知ってる? 古江議員、今回ワールドカフェのファシリテーターを務めるために、わざわざ10万円の大金払って、ファシリテーションの研修会に参加したみたいよ。僕にはそんなこと考えられない」。山田次長が、日替わりのミックスフライ定食をほおばりながら、いつもの皮肉を。
 「でもいいじゃないですか、参加した市民も楽しかったと喜んでいたし、私は担当者として本当にホッとしています」。
 「僕ちょっと気になったことがあるんです」。若手の江上が、ボソッとつぶやき、話を続ける。「今回、ここち大学の佐藤ゼミの学生にも参加してもらったじゃないですか。ワークショップ慣れした学生は、グループの中でも積極的に発言してくれて助かりました。でも数人、ほとんどしゃべらない学生がいたんです。その学生以外にも、各グループに一人はあまりしゃべらない参加者がいて、ちょっと心配していたんです。本当はしゃべりたいことがあるんじゃないかな~って」。
 「物静かな人、若しくは何も考えていない人。気にしなくていいんじゃない」と山田次長。
 一足早く食後のコーヒーを飲んでいた田島裕子事務局長が、皆に問いかけるように一言。「それって、心理的安全性ってことじゃないかなあ~。本当はしゃべりたいことがあるのにしゃべれない」。
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滝沢市議会の「議会フォーラム」の様子

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佐藤淳(青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員)

この記事の著者

佐藤淳(青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員)

青森大学社会学部教授、早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員。 1968年青森県十和田市生まれ。早稲田大学商学部卒業後、さくら銀行(現三井住友銀行)入行。法人部門を中心に12年間勤務後退職。日本社会事業大学大学院福祉マネジメント研究科修了、社会福祉士。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。マニフェスト型選挙、地方自治体の組織開発、地方議会改革、市民協働のまちづくり、シチズンシップ教育のテーマで研究と実践を行う。 共著に「スピード開票実践マニュアル」(ぎょうせい)、「点描~変わりゆく現代社会」(ぎょうせい)、「あなたにもできる議会改革」(第一法規)、「実践学校模擬選挙マニュアル」(ぎょうせい)、「議会改革実践マニュアル」(第一法規)等。

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