青森大学社会学部教授/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員 佐藤 淳
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【SHORT STORY】
先週、9月議会が無事終わり、少し落ち着いた雰囲気のここち市議会事務局の朝の執務室。「ほろうら町議会議員選挙無投票に」。そんな見出しの載った地元紙を読みながら、若手事務局職員の江上が次のようにつぶやいた。「最近、近隣の議員選挙で無投票が増えてますよね。先月すたか町議会、今月ほろうら町議会。どちらの議会も確か昨年、議員定数を減らしていて、その影響からか新人の立候補者が出なくて無投票」。
「議員のなり手不足問題ってやつね。来年のうちの議会の選挙はどうなることやら。定数削減の話はうやむやになって、ベテラン議員は辞めそうにない、全く読めない」。山田次長が話に乗っかってきた。
江上の隣の席に座る福島良子が住むさとみ町議会も昨年、無投票になっていた。「無投票になった影響もあって、今年からさとみ町議会では、子ども議会を始めるようですよ。小学生から町への意見を議会が聞く。4年生の息子も、いろいろ提案するんだって、張り切っているんです」。
「そういえば、9月議会の一般質問で、古江議員が、投票率の低下の問題で、期日前投票所の充実や主権者教育の重要性について問題提起をしていましたよね。市長の答弁はそっけなかったですけど、ここち市でも真剣に主権者教育を考えなければいけないですよね……」。
地方議員の話を聞く高校生
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