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2022.02.25 議会改革

議会事務局の役割─県議会事務局での経験から─

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自治体議会研究所代表/元三重県議会事務局次長 高沖秀宣

はじめに──議会の政策立案機能をサポートする役割  

 本特集では、筆者以外に市議会や町村議会関係者が、それぞれの議会の先進事例を紹介されると思うので、筆者は三重県議会事務局での実務経験から都道府県議会や政令市議会等の、いわゆる大規模自治体議会における議会事務局の役割について所見を述べさせていただく。
 まず、議会が発揮すべき機能として監視機能や政策立案機能等が論じられることが多いが、大規模自治体議会では特にこの政策立案機能の強化が図られるべきであり、議会事務局職員もこの政策立案機能のサポート業務に積極的に従事すべきと思われる。具体的には、総務課であれば政務活動費を活用しての政策立案業務等であり、議事課であれば議会運営における委員会での政策立案業務等であり、調査課であれば議員提案の政策条例のサポート事務等が挙げられる。
 しかしながら、実際に議会事務局職員がこの議会の政策立案機能のサポート業務にどのくらい関与しているかといえば、多くの議会では消極的に解されていることが多いのではないかと思われる。
 現在、都道府県議会では32議会が、政令市議会では16議会が議会基本条例を制定施行しているが、議会事務局に関する条項は、ほとんどの議会基本条例中に規定されているものの、政策立案に関与する旨の規定は、筆者の知る限りでは特にないと思われる。
 ただし、市議会レベルでは、例えば東京都多摩市議会では次のような規定が見られる。「議会事務局は、議会の政策立案活動等を補佐する」と議会基本条例で明快に宣言しており、これは注目されていいだろう。

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高沖秀宣(自治体議会研究所代表/元三重県議会事務局次長)

この記事の著者

高沖秀宣(自治体議会研究所代表/元三重県議会事務局次長)

1953年三重県生まれ。京都大学法学部卒。1979年三重県庁入庁。2002年4月から2011年3月まで三重県議会事務局で政策法務監、政務調査課長、企画法務課長、総務課長。次長を歴任。2006年に都道府県議会では最初の議会基本条例制定を担当。2014年三重県庁を退職し、三重県地方自治研究センター上席研究員 。2020年4月から自治体議会研究所代表に就任。

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