地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2021.11.25 政策研究

インクルーシブ教育と通常学級で学ぶ障害のある子ども

LINEで送る

茨城大学教育学部准教授 田原 敬

 2007年に特別支援教育が開始されたことにより、特別支援学校や特別支援学級のみならず、通常学級においても障害のある子どもへの対応が求められるようになりました。併せて、近年では「すべての子どもが同じ場で共に学ぶ」ことを理念としたインクルーシブ教育が注目されています。本稿ではインクルーシブ教育と特別支援教育との関係について触れた上で、通常学級で学ぶ障害のある子どもの実態と課題について考えたいと思います。

インクルーシブ教育と特別支援教育との関係  

 まず、インクルーシブ教育とは何かということについて考えたいと思います。文部科学省が2012年に報告した「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1321669.htm)では、「『インクルーシブ教育システム』(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が『general education system』(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な『合理的配慮』が提供される等が必要とされている」とあります。そのため、障害のある子どもが通常学級で学ぶことをインクルーシブ教育と捉える方も少なくはないかと思われます。  
 

つづきは、ログイン後に

『議員NAVI』は会員制サービスです。おためし記事の続きはログインしてご覧ください。記事やサイト内のすべてのサービスを利用するためには、会員登録(有料)が必要となります。くわしいご案内は、下記の"『議員NAVI』サービスの詳細を見る"をご覧ください。

田原 敬(茨城大学教育学部准教授)

この記事の著者

田原 敬(茨城大学教育学部准教授)

1984年生まれ,福岡県出身。筑波大学障害学生支援室(現ダイバーシティー・アクセシビリティ・キャリアセンター)助教,茨城大学教育学部講師等を経て,2020年4月より現職。専門は,聴覚障害児者の生理・心理学,教育オーディオロジー,特別支援教育。主な著書に『特別な支援を必要とする子どもの理解と教育 』(2019年,かもがわ出版),『聴覚障害児の学習と指導:発達と心理学的基礎』(2018年,明石書店)。

Copyright © DAI-ICHI HOKI co.ltd. All Rights Reserved.

印刷する

今日は何の日?

2024年10 4

世界初の人工衛星「スプートニク1号」打上(昭和32年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る