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女性と議会

2014.09.10 女性と議会

議会は女性を待っている~「女性を議会へ!全国キャラバン─2015統一地方選を前に」~

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市川房枝が託したことを引き継いで

 明治、大正、昭和期と、人生の半分以上を婦人参政権運動の先頭に立ち、敗戦後いち早く女性の政治啓発運動に立ち上がった市川房枝は、「女たちよ、賢くなれ! 新聞を読む女になれ!」と政治啓発に情熱を注ぎ、我が国初の政治教室・婦選会館を立ち上げた人としても知られています。政治汚職に厳しく対峙して「ストップザ汚職議員」運動の先頭に立ち、議会制民主主義の形骸化に警鐘を鳴らし続けました。男女平等参画運動では全ての女性団体をまとめ、「女子差別撤廃条約」につなげ、老若男女から敬愛されました。「民主主義、戦争反対、男女平等を規定した現憲法を2度3度読み返しなさい」と憲法改悪反対、戦争反対、恒久平和、男女平等の意思を後に続く私たちに託しました。
 私たちは市川房枝の亡き後、「公益財団法人市川房枝記念会女性と政治センター(以下「女性と政治センター」といいます)」として市川房枝の理念を基に活動をしています。女性と政治センターは、平和で平等な市民主体の社会の実現を目指し、女性が政治意識を向上させ、民主政治の積極的担い手になるために政治教育や政策決定参画促進と女性の地位向上を目指す国内外の連携を支える拠点となることを目指してきました。

世界に後れをとる日本の女性議員数

 我が国において女性参政権が実現して69年が経過しましたが、地方女性議員の定数に占める割合は11.6%となっており(内閣府「男女共同参画白書 平成26年版」)、議員が10人いる中で女性はたった1人強という状況になっています。女性議員の増加傾向が趨勢の世界とは対照的に、あまりにも低い現状をどう克服すべきか、我が国にとって重い課題となっているのです。
 女性と政治センターでは、女性議員を政治の場に増やすために、草の根から様々な取組をしてきました。1993年、市川房枝の生誕100年記念事業として、国際シンポジウム「女性と政治 進出への実践と方法」を開催しました。1994年には、女性議員養成のため「女性の政治参画推進センター」を開設し、選挙運動の方法や資金のつくり方、議員の基礎知識をはじめ、政策づくりのための講座を継続しています。統一地方選挙を翌年に控えた2002年には、同センターで学び議員となった方たちの選挙体験集『ドキュメント地方政治 市川房枝政治参画センターで学ぶ47人の挑戦』を、2010年には『住民参加型選挙運動ハンドブック入門編』を選挙にチャレンジする人の手引きになることを願って発行。2011年度から担当理事2名と現、元議員12名による政治参画企画運営委員会を組織し、教育、福祉、社会保障、環境、財政政策について政治参画フォーラムを年間5回行っています。また来春の統一地方選挙に備え、『地方政治ドキュメントⅡ 議会はあなたを待っている』を発行、特別セミナーも行いました。
 本稿でご紹介する「女性を議会へ!全国キャラバン─2015統一地方選を前に(以下「全国キャラバン」といいます)」も、そんなこれまでの地道な活動の流れの中で計画されたものです。今回の全国キャラバンは、2014年4月に地方議会における女性比率が最も低い長崎県からスタートし、5月に島根県、7月に石川県と、これまで3か所で開催してきました。

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