地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

特集 今改めて考える議選監査委員制度

2025.03.25 議会運営

鼎談 議選監査委員・議会・監査委員会の連携による地方自治のパワーアップ(前編)

LINEで送る

地方財政をめぐる議会力アップの手法

江藤:まず決算審議に議選監査委員が加わることにより、充実するという話ですね。議会の連携というよりは、報告書の充実を見ることによって、議員それぞれの力がアップするということでしょうか。

子籠:それで気づきを与えるということです。

江藤:なるほど。気になるのは、本会議で報告するということです。議員の身分がありますので、通常は代表監査委員が報告するということですね。執行機関席に座るということは、矛盾してしまいますね。

子籠:自分の席から行って登壇して、という形になります。議選監査委員として監査に取り組んで3年たつ中で、様々な情報が入り、やればやるほど、ここは手直ししたいと考えています。

江藤:議会と議選監査委員との連携についてのお話を伺いました。ここからは、具体的に、監査委員の監査がこのように変わってきた、ということについてお話を伺いたいと思います。

川上:可児市では、現地監査を行っていませんでした。学校監査は3年に1度、必ず現場に行くことにし、全ての監査項目についてチェック表をつくりました。それをもとにして事前に調査をし、アンケートをとった上で現場監査に入り、1時間から1時間半ぐらいかけて細かく監査をしています。保育園や幼稚園等も同様です。地区センター、連絡所等も含めて全て現場へ行って監査をすることにしました。そこがまず大きく変わった部分です。
 PDCAサイクルを回そうということで、指摘事項にはならない要望や簡単な指示といったチェック事項に対して回答を求め、できない、間に合わないとされたものについては、指摘事項に上げるということを各課に通達しています。要望・指示された事項が改善されなければ、指摘事項になり、市民の目にさらされることになります。今のところ、そういった要望・指示については全てクリアされていて、指摘事項に上がるところはありませんが、このPDCAサイクルを回すことができたのは、非常に良かったと思っています。
 また、監査は、施設・学校であれば3年に1度しか行きませんので、要望したことを常任委員会に伝え、今度は常任委員会で監視をしてもらうという方法をとっています。

江藤:実地検査権というのは監査委員にしかないのですよね。議会にはないそれをしっかりと作動させるという権限があるのですから、これは、今まで軽視されていたと思いますが、しっかり行うということですね。

川上:監査と同じようにはできないので、学校訪問という形で委員会にお願いし、チェック機能を果たしてもらっています。

この記事の著者

編集 者

今日は何の日?

2025年 616

新潟地震(震度6)起こる(昭和39年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る