地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

特集 今改めて考える議選監査委員制度

2025.02.25 議会運営

可児市における議選監査委員の役割と監査の改革

LINEで送る

 このほか、議選監査委員の報告が定例会の予算決算委員会でなされるようになった。公式の監査結果報告はあくまでも合議によるため、議選監査委員の報告は、議会と監査の接点としての役割を果たすための活動報告の一環と捉えている。監査調書の詳細な内容の公表は、守秘義務に反する可能性があるため、監査の視点や客観的な状況報告などにとどめ、被監査対象が特定される具体的な問題点を議会に報告することで被監査部署の業務に影響を与えることがないよう、報告内容に注意を払っている。
 監査は、公表することが目的ではなく、監査を実施することによって、組織における不正の抑止効果、業務の改善効果を期待するもので、内部統制を良好に機能させるものである。現在、監査委員から事務局へは、業務の改善や対応のその後の追跡が不十分であることから、改善されない状態で放置されていないか、施設の監査や財政援助団体の所管部署の監査を同時期に行えないかと提案されている。事務局側は、今後も監査委員の提案を少しでも実現できるよう事務局の役割を果たしていきたい」と感想を述べている。

課題と期待

 自治体監査は、内部統制の有効性を評価することが期待されている。よって事務局職員の専門性の向上を図るため、人材の確保と育成が必要となるが、監査委員と事務局職員の連携の強化、いわゆる「チーム監査」の構築が必要となる。監査テーマの設定はもちろんのこと、独任制である監査委員同士の協調と合議、あるいは「要望・指摘と改善」のサイクルを構築するなど監査テーマに沿った運営が望まれる。できることから少しずつ監査改革を進めることにより、行政組織の一部である監査が一定の独立性を確保することにつながると考えている。今後も市民福祉向上に向けての監査委員活動が日々進化していくことに期待する。

この記事の著者

編集 者

今日は何の日?

2025年 425

衆議院選挙で社会党第一党となる(昭和22年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る