見直しによる効果と変化
可児市の監査は、ここ2年で大幅に変更された。監査委員事務局を含めて監査方法を見直した結果、事務局職員からは以下の感想を得た。
・監査に対する緊張感が増した。
・監査委員事務局の意識が変わった(今までは、どちらかというと仲間意識が強く、職
員をかばっている感じであった)。
・学校監査など現地に監査委員が赴くことにより、学校の意識改革に大いに関与できた
(事務局だけでの監査では、意識改革までには至らなかった)。
・財政援助団体での監査では、現地監査を取り入れたため、現金出納帳や現金の管理に
ついて指導できた。
・現地監査することにより、施設改修の必要性や利用者の安全、担当する所管課の管理
のあり方について指導できた。
・備品の管理状況や瑕疵の明確化、契約書等のチェックをすることができた。
・代表監査委員が国税出身者で、税務調査の経験を生かした監査ができた。
・雑収入や契約など詳細を監査することにより、不適切なものが明確となった。
・議員の監査に対する意識が変わった。
・常任委員会との連携により、所管事務調査が深化した。
その結果、様々な効果と変化が生じた。
・監査委員の行政に対する理解度が監査に大きく影響する。
・年に一度は監査があるため、それを前提に仕事をしている。
・毎月、監査委員の意見交換ができる。
・出先機関や財政援助団体等監査は所管課と併せて行う。
・積極的に現地での監査を実施する。
・施設の安全管理や備品管理、財産の活用などについて深掘りをする。
・委員の知識量によっては事前準備や打合せを入念に行う。
・議選監査委員は行政に精通しているため少ない準備で監査できる。
・議選監査委員の提案により、議会での情報共有、現場監査の実施、リモート監査など
改革が進んだ(職員のとまどいもあった)。
・議選監査委員の提案により、監査の記録を被監査課に確認するようになった。
・業務の改善や対応などその後の追跡を行うようになった(PDCAサイクル)。
このように、多くの効果と変化が見られるが、中でも監査委員と議会の連携により所管事務調査の幅と意義が大きく変化し、議会内において議論が深化したことは、大きな成果となった。
監査委員が現地に赴いて行った学校監査