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特集 主権者教育

2025.01.27 住民参加

やまぐち高校生県議会の取組について

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取組の成果について

 参加した高校生からは、やまぐち高校生県議会に参加することで、「議会が身近に感じられるようになった」、「地域の課題に対し県や市町も取組をされていることが分かった」など、議会や県政に対する関心が高まったとの声が聞かれ、主権者教育の一助となっていると考えている。
 また、今年度、第10回目という節目の開催を迎えられたのは、これまで実施を重ねる中で、教育庁をはじめ、県執行部と目的を共有し、緊密な連携体制を築くことができたことが大きい。さらに、実際に高校生議員を送り出していただく県内高校の間に、この取組の意義が浸透し、積極的に協力いただける機運が醸成されたことも要因と考える。これまでの関係者の協力に改めて感謝申し上げる。
 なお、開催に当たり、例年多くの報道機関から取材を受けており、また、開催後は県議会事務局のホームページに会議録を掲載するとともに、質問と答弁の内容等について写真を交えて紹介する広報誌も作成している。
 そうした中、若者の政治参加意識の更なる醸成に向けて、当取組を効果的に広報する手法を検討していく必要があると考えている。

今後の展望について

 第10回やまぐち高校生県議会の最後に、代表者が行った決意表明の内容について、一部抜粋して紹介する。
 「事前学習や普段は立ち入ることのできない議場での質問など、学校では経験することのできない体験をすることができ、多くの学びを得ることができました。(中略)今回の貴重な体験をきっかけに、これまで以上に政治に対する関心を高めていくことがカギを握ると思います。私たち高校生は今まで以上に政治に関する知識を持つことが求められます。そしてその知識を使って、これからの山口県を変えていきましょう。(後略)」
 ここで語られた決意表明に共感し、実践する若者が一人でも多く育つためには、高校生世代への取組に加え、どのような取組が効果的かつ必要か。主権者教育として、本県議会が現在行っている取組の紹介とともに、今後の展望について述べる。
 まず、冒頭で紹介した議場見学であるが、小学生や中学生を主な対象として受入れを行っており、見学に当たっては、県議会の役割や仕組みなど、県議会事務局職員から基礎的な情報について説明を行った上で、実際に議場内を案内し、雰囲気を感じてもらっており、昨年度は17校800人以上の受入れを行っている。
 先に紹介した高校生議員の決意表明にもあったが、「普段は立ち入ることのできない議場」を体感するということは、小学生や中学生のうちから議会や政治に興味を持ってもらう第一歩になると考えている。
 このほか、県議会のホームページには、小学生向けの「キッズページ」を設けており、県議会の役割等を平易な言葉で分かりやすく紹介している。
 以上のとおり、本県議会では、やまぐち高校生県議会を含め、小中高それぞれの段階に応じた取組を展開している一方、大学生世代を主な対象とした取組は現時点で行われていないのが現状である。
 そうした中、現在設置されている議会改革検討協議会において、県議会と県内大学が連携して、大学生の政治参画や意識啓発につながる取組を検討しているところであり、これが実現すれば、より幅広い世代を対象とした主権者教育の流れが構築されることとなる。
 今後とも、各世代に対して、より効果的な主権者教育を実施し、若い世代の政治参画や意識啓発を向上させる取組を積極的に展開してまいりたい。
 

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