前川喜平氏らを賛同人に地方議員の介護ネットワークを立ち上げる
でも、どうすれば、私たち当事者の思いは遂げられるのか? 今さら政府の審議会に入って政策決定に関われるはずもない。
そこで改めて気づかされたのが、「介護」の制度設計者は国だが、それを具体的に回すのは私たち当事者が住む「地域」であるという介護問題の根本にして要諦だ。「地域」で要介護の仲間たちをいかに支え合っていくか? この待ったなしの課題に立ち向かうには、まずは介護の現場と問題点をよく知る地方議員のネットワークを広げていくにしくはない。
そう思い立ったところ、折しも我が「2025年問題」を2年後に控えた2023年は、4年に一度の統一地方選挙イヤー。よし、これを契機に、介護をテーマにした地方議員ネットワークを生み出そうと一念発起。それには著名人の力が必要だと賛同人を募ったところ、前川喜平氏(前文科省事務次官)、三好春樹氏(生活リハビリ研究所所長)、石坂啓氏(漫画家)、高野孟氏(ジャーナリスト)、辻恵氏(弁護士、山﨑博昭プロジェクト事務局長)、中川智子氏(前宝塚市長)、小沢遼子氏(元べ平連、元浦和市議)ら一騎当千の面々に名乗りを上げていただいた。
おかげで、“にわか仕立て”にもかかわらず、首都圏を中心に20人弱の立候補者に「アクション“介護と地域”」の推薦を受けていただき、うち9人が当選。かくして介護をめぐる地方議員のネットワークを、小さく生んで大きく育てるための第一歩をしるすことができた。
出典:本会ホームページより
以後、少数精鋭の地方議員の仲間たちとともに、様々な活動に取り組んできた。例えば──
●「介護問題」と「2025年問題」に関心のある地方議員との連携
●世田谷区など先進的取組みの事例のヒアリング
●厚生労働省の介護担当部局との意見交換
●厚生労働省老健局・和田幸典課長と、保坂展人・世田谷区長、地方議員を招いてシンポジウムを実施(2023年7月、会場参加100人、オンライン参加150人超)
出典:本会ホームページより
などである。これら一つひとつにつきエピソードを交えて紹介したいところだが、紙幅の制約から、詳細は本会のホームページ(https://ackaigochiiki.com/)をご覧いただきたい。