2023.02.27 議会運営
第15回 「議会報告会(住民との意見交換会)」を議会からの「政策サイクル」の起点に ~「議会報告会あるある」を「ワールドカフェ」が変える~
「対話」により新しい議会と住民との関係性を創る
今、地方議会には、制度や仕組みの導入といった形式的な改革ではなく、住民福祉の向上、実質的な成果を出すことが求められている。従来の執行部の監視、評価だけではなく、議会自らが積極的に政策立案、政策提言することで、住民に「我々の生活は変わった」と実感してもらうことである。
そのためには、議会報告会で「住民との対話」を行い、政策のタネを拾い上げる。その政策のタネを、議員間討議、「議員同士の対話」により政策に練り上げていく。「対話」により住民の意見を起点に政策につなげる、議会からの「政策サイクル」を回していく必要がある。
また、「対話」の効果は、相手の意味付けを確認することで自分の認知が広がり、腹落ち、納得感が得られ「主体性」が生まれること。新たな気づき、関係性が立ち上がり「創造性」が発揮されること。その結果として、「情熱」が湧き上がり前向きな行動が起きることである。
議会報告会を、議会の説明責任を果たす場、住民意見を聴取する場としてだけではなく、住民の「主体性」、「創造性」、「情熱」を解放する場にしたい。その結果、協調的な地域の課題解決が可能になり、地域に変化が起きる。それが、新しい議会と住民との関係性のあり方である。