AIは未来構想と政策提言に活用できるか
京都大学こころの未来研究センター教授 広井良典
はじめに──AIは新型コロナ禍を“予言”したのか
真の意味で「未来」を予想ないし予測するというのは極めて難しい。
これについて、ある意味で私たちにとって一番分かりやすい例は、新型コロナウイルスによる感染症の拡大だろう。いうまでもなく、新型コロナウイルスの災禍で日本と世界の状況が一変した。しかし、今年の初めの時点で、誰がこうした事態の勃発と世界の変化を予想していただろうか。
つまりこれほど世界を大きく変えるような出来事を、誰も明確に予想できていなかったのであり、「未来」を予想ないし予測するのが難しいということは、この一つの例だけで十分に示されているともいえる。
しかし、実は今回の新型コロナウイルスによる災禍あるいはそこで浮かび上がった課題を、全く誰もが予想できていなかったわけではない。
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