地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

特集 議会図書室改革の到達点

2019.12.10 議会図書室

呉市議会の議会図書室改革(特集3)

LINEで送る

8 課題

 司書は1人なため課題は多くあるが、特に重要と考える課題が二つある。一つは、市政課題について「土地勘」を得るための勉強が常に必要であるということ。司書を配属した当初は、レファレンスサービスへの要求水準や内容に非常に当惑することもあった。また、多忙な議員からの依頼は急なことが多く、かつ即時対応を求められることもあり、議会の審議案件や議会運営等、実務に関する基礎知識を身につけていなければ、即時対応どころか議員の意図をつかむことすら困難となり、結果としてレファレンス自体行うことも困難になるからだ。しかし、この「土地勘」づくりによって自分の守備範囲でなかった世界を知ることができたため、レファレンスサービスや業務の幅を広げることができた。日々研さんしていくことが重要だと考えている。
 もう一つは、人件費も図書購入費も限られているため、大学などの大規模図書館からの協力が欠かせないことである。また、他館の司書とのコミュニケーションも重要である。司書が1人なので、調べ方や調べる内容・方向性、癖など、いくら気をつけていても大なり小なり偏りが出てくる。様々な角度から情報提供を行うためには、自分以外の司書の調べ方やアドバイスを参考にすることも重要と考える。そのため、多くの図書館と協力関係をつくっていくことが重要である。

9 展望

 議員の調査や質問、分析を議会図書室がサポートすることは、議会での議論の質を高め、呉市にとって未来を明るくするような政策につながる。良い政策ができれば、呉市の明るい未来につながり、ひいては市民の笑顔にもつながる。呉市の政策づくりのあり方が変わるそのきっかけの一つとしての議会図書室という「知的拠点」を目指し、今後さらなる進化をしていきたい。

この記事の著者

編集 者

今日は何の日?

2025年 425

衆議院選挙で社会党第一党となる(昭和22年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る