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2019.10.10 まちづくり・地域づくり

「インナー×アウター」でまちを盛り上げる ~八王子市の事例~

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③ ブランド価値を守る取組み
 どの自治体の職員でも、誤った情報発信や失礼な態度、法令に反する事務執行など、市民に「不信」、「不安」といった印象を与えないよう心がけていることと思います。
 都市ブランディングに当たっては、これに加えて、ブランドメッセージと矛盾する印象や、「残念な」印象をなくしていくための、情報発信の質のコントロール(ブランドマネジメント)が求められます。
 都市戦略課では、今年度から民間での実務経験者を任期付職員として採用し、ロゴマークの活用や広報媒体のデザイン、イベント企画など、各所管の相談に対応できる体制を整えました。
 今後は、ブランドを意識した情報発信のガイドラインづくりや、各所管が管理するメディアのブラッシュアップなど、全市的に統一感のある発信を行うための仕組みづくりが必要になると考えています。

(2)担い手を増やす行動変容 ~二つのアプローチ~
 今後数年で土台づくりに当たるブランディングを進めた後には、具体的な行動変容を促す取組みをそこに加えていきます。
 八王子市が目指す行動変容、すなわち「誰に、どうしてほしいのか」は、大きく分けて二つです。

① 「定住人口」減少緩和 ~市民に、住み続けてもらう取組み~
 転出減や転入増に向けた取組みを行うことで、定住人口の減少を緩和するというものです。
 実は八王子市は、今のところ積極的に転入者を増やす取組みには着手していません。都内の自治体がよそから人口を「奪う」ことが、長い目で見て広域的な活力低下につながるおそれがあると考えるからです。
 当面は転出・転入をする理由(又はしない理由)の詳細な分析を進めていき、転出者を減らすアプローチから着手する想定です。

② 「活動人口」増加 ~市民に、まちに関わってもらう取組み~
 まちの担い手になる市民を増やす取組みです。そのためには、以下の三つのステップを経る必要があると考えています。
 〈ステップ1:幸福実感〉
  → 「このまちだから、私はしあわせ」と感じる
 〈ステップ2:感謝〉
  → 「誰かのおかげで、私はしあわせ」と気づく
 〈ステップ3:参画意欲〉
  → 「自分も誰かのために何かしてみようかな」と思う
 このうちステップ1は、ブランディングの取組みをしっかり進めていくことで達成できると考えています。一方、ステップ1から2、2から3に人を動かすための施策については、明確な方法論の確立に至っていません。
 引き続き内外のデータ及び事例の分析を行うことは当然ですが、きちんと効果が測定できる事業設計のもと、「とりあえずいろいろ試してみる」ことも必要になると考えています。

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戦略の全体図

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