議会主導で地方創生を目指そう
これからの横浜市会は、各選挙区から選ばれた議員から発信される、横浜らしい、横浜に必要な、横浜が実現すべき政策を着実に実現し、横浜が都市として発展していくための成果を次々に生み出し、市民が横浜で暮らして良かったと「しあわせを実感できる」まちの創生に寄与していくべき責務を担っていると考えています。
確かに横浜市は、人口規模では全国最大の基礎自治体ですが、大企業の本社は少なく、首都東京のベッドタウンでもあります。財政規模やスケールでは東京にかなわなくても、横浜独自の政策を打ち出し、実行し、成果を生み出していくことができれば、横浜ができるのなら我がまちでもできるだろうと、他の自治体にも良い影響を与えることができ、地方創生の実践事例として全国に広がっていくことと思います。
議員提案条例の制定は、議会にとっては最終的な目標ではなく、目標実現のための手段であり、ツールでしかありません。制定した条例から生み出される様々な政策を提案・発信し、あるいは執行部に立案させて、その政策が市民の生活や企業の活動を、よりスピーディに、より良く、より便利にすることで市民がしあわせを享受し、横浜市が発展していくことが、地方政治家としての私たちの目標です。
私たちが取り組んできた議員提案条例の制定とは、私たちが暮らす地域にとって必要な条例を地域の人々とともにつくり出す、地域独自のルールの策定であり、地域全体の利益につながるものです。地方政治家として公平で公正なリーガルマインドを持って取り組めば、必ず地域の人たちのしあわせにつながる条例ができると信じて取り組んでいます。
決して横浜市会にしかできないことではありません。また、特別難しいことをしているわけでもありません。地方議員の皆さんが自分たちの住んでいる地域を見渡して、いろいろな部局が連携して取り組まなければ解決できない課題が見つかったら、ぜひ議員提案条例の制定にチャレンジして課題解決に取り組んで欲しいと思います。
私たちは、どこの議会でもできる政策発信を、議会の持っている権能を活用して実践しているだけなのです。過半数の議席を有していない会派が条例制定を実現するには、他の会派の協力が不可欠でしたし、新しいチャレンジに二の足を踏む勢力を説得するのは、厳しい戦いでした。しかし、自分たちの暮らすまちが良くなるため、市民がしあわせになるためには絶対に必要なのだという信念を持って諦めなかったことで道が開けました。
素晴らしい政策や条例には著作権などありません。それぞれの議会での素晴らしい取組みをお互いに自慢し合い、真似(まね)し合って成果を上げることで、全国の意識の高い議員や議会の皆さんとともに、「地方からの地方創生」を一緒に実践していきましょう。