副教材活用のための指導資料(教師用)
前述した生徒用副教材を活用した学校教育が、一層充実したものとなるよう、教師用指導資料を同時に作成した。本資料では、指導する際のポイントをまとめ、副教材作成の背景、副教材の構成や特徴、また、学習指導要領上の位置付けや外部人材の積極的な活用を含め、年間指導計画作成における配慮事項について解説している。さらに、生徒用副教材〈解説編〉を用いた授業のねらいや構成、〈実践編〉を用いた実践的な活動を行う意義や実施上の留意点等を総論的に解説するとともに、各手法・各学習活動を用いた授業の準備や具体的な展開、その実施上の留意事項などについても解説し、必要に応じて参考資料を添付している。
本資料後半では、指導上の政治的中立の確保等に関する留意点として、教育基本法、教育公務員特例法、公職選挙法の関係条文等を抜粋しながら解説している。また、政治的に対立する見解がある現実の課題を取り上げる際の留意点など授業中等における教員の具体的な指導について、Q&A形式で示している。
今後の展開
副教材及び教師用指導資料の全容については、去る本年9月29日に総務省及び文部科学省のホームページ上で公表し、全ての国・公・私立高等学校、中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部、高等専門学校、在外教育施設の生徒や教員のほか、都道府県・市区町村の選挙管理委員会、全国の明るい選挙推進協議会委員に冊子を配布している。
今後、この副教材を活用し、各学校での授業や選挙管理委員会等と連携した模擬選挙を実施いただくなど、政治や選挙等に関する学習内容の一層の充実を図り、新たに投票の権利を得る高校生等の政治意識の向上に役立てていただけることを期待したい。